ジェトロ、中国テック企業紹介セミナーを開催、総合商社や製造業などの日系企業が中国のAI技術に注目
(中国)
北京発
2025年10月01日
ジェトロは9月26日、北京市で「中国企業日本進出交流セミナー」をオンラインとオフラインのハイブリッド方式で開催した。本セミナーには、製造業、総合商社、金融機関、小売業など、多様な業種の日系企業から約40人が参加し、日本との協業を検討する中国企業との交流を図った。
近年、中国の厳しい競争環境の中で力をつけてきた中国テック企業のうち、一部企業は日本市場への進出に強い関心を示している。セミナーでは、北京蜂巣世紀科技、世優(北京)科技など6社(注)の中国スタートアップが、自社の強みと日本企業との協業ニーズについて講演した。
講演では、人工知能(AI)を応用した製品が特に注目を集めた。その中では、実物を認識可能な拡張現実(AR)メガネ、自動翻訳機能を備えたメガネ、デジタルヒューマンとの対話を可能とする仮想現実(VR)装置などが紹介された。これらの製品は、実用化が進めば、少子高齢化や労働力不足といった、日本社会が直面する課題解決に寄与する可能性があるとして、参加した日系企業から高い関心が寄せられた。
質疑応答では、登壇した中国企業各社が自社の技術の詳細や、日本市場における事業展開の戦略、協業モデルなどに関する質問に回答した。その後の自由交流セッションでは、日中企業間で活発な意見交換が行われ、双方企業から多くの収穫があったとの声が寄せられた。講演に登壇した中国企業からは、「より多くの日本企業と接点を持ち、日本市場での活動を本格化させたい」という前向きなコメントが複数寄せられた。
セミナーの様子(ジェトロ撮影)
(注)参加した6社は、北京蜂巣世紀科技、世優(北京)科技、唐山通宝停車設備、北京谷東科技、天津衆聯智能科技、サミットスーパーアブレーシブ。
(金京浩)
(中国)
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