モロッコ初のHV・EV展示会「Auto Expo 2025」開催

(モロッコ)

ラバト発

2025年10月15日

モロッコ自動車輸入業者協会(AIVAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは9月18~28日、モロッコのカサブランカ市内の会場Espace AUDAで、「Auto Expo 2025」を開催した。同展示会は同国初のハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)に特化した展示会で、BMWやBYD、日本からはトヨタや日産など37の国際ブランドが参加し、70台以上のHVやEVが紹介された。

AIVAMの発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、期間中の来場者数は約3万人に達し、AIVAMは「専門性の高いターゲット層を中心とした構成にもかかわらず、モロッコでの持続可能なモビリティーへの関心と成長を強く示す結果となった」とコメントした。展示会には価格が手頃な都市型モデルから高級スポーツ用多目的車(SUV)まで幅広いラインアップがそろい、同国初公開のモデルも多数展示された。特にモロッコ市場で急成長中の中国メーカーの存在感が目立ったという。

また、同展示会はリヤド・メズール産業・貿易相による開幕あいさつを受け、電動モビリティーに関する政策や技術、市場の課題を議論する場ともなった。AIVAMによると、展示会期間中の11日間は車両の展示にとどまらず、業界関係者やエネルギー転換の専門家、政府関係者、自動車業界などが集まり、持続可能なモビリティーに関する課題と展望について議論する会議や交流イベントが多数開催された。具体的には、高価格帯のHVやEVの購入支援策や、交通安全の課題(規制見直しや啓発キャンペーンの強化など)、充電インフラの整備などについて意見交換がなされたという。

さらに、同展示会はモロッコ政府の脱炭素化戦略と連動した取り組みとしても位置付けられた。AIVAMは「今回の開催は、持続可能な開発と脱炭素化という国家目標に沿って、モロッコが電動モビリティー分野で主要プレーヤーとなるための重要な一歩となった」とコメントし、今後も同国での持続可能なモビリティー普及促進に向けた取り組みを継続する方針を示した。

(鈴木優香)

(モロッコ)

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