アルゼンチン発のゲーム開発企業、グローバントが日本でネットワーキング
(アルゼンチン、日本)
調査部米州課
2025年10月16日
在日アルゼンチン大使館で10月1日、同国発のゲーム開発企業、グローバント(注1)とのネットワーキングが開催された。グローバントのフェデリコ・ピエノビMENA&APACリージョン最高経営責任者(CEO)は、システム開発やエンターテインメントに関わる日本企業などに対して、日本を含むアジアでのビジネス展開を強化したいと説明した。
グローバントは、eスポーツの著名な競技タイトル「フォートナイト」などのAAAゲーム(注2)の開発に関わっており、生成AI(人工知能)などを使ったゲーム開発でパイオニアの1社として活躍している。
同社はゲーム開発の立ち上げから、ユーザーエクスピリエンスの設計、技術面での最適化などを行っており、専門チームがパフォーマンステストやバグの検出、多様なプラットフォーム〔コンソールや拡張現実(AR)、仮想現実(VR)環境など〕への対応を行っているほか、生成AIなどを使った開発者の作業負担軽減や、リアルタイムのゲーム難易度調整、ゲーム内のチャットボットで自然な会話を実現するといった部分にも貢献できるという。
ゲーム内のサーバー管理やイベント運営、eスポーツチーム「グローバント・エメラルド・チーム」の運営などを通じて、グローバルにゲームのエコシステムを強化する役割を担おうとしている点も注目に値する。
(注1)2003年に4人のアルゼンチン人によって起業。9月末時点で従業員約3万人、5大陸35カ国に展開。米オープンAI、米エヌビディア、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)などのグローバルパートナーと記載されている。本社はルクセンブルク。
(注2)AAAゲームとは、中堅または大手のゲーム制作会社やパブリッシャーが通常のゲームタイトルと比べて、特に多額の開発費や販売推進費用をかけているゲームタイトルを指す。
(古木勇生)
(アルゼンチン、日本)
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