米国で「ニューヨーク・コミコン2025」開催、体験型企画と最新コンテンツにファン熱狂

(米国、日本)

ニューヨーク発

2025年10月22日

ポップカルチャーの祭典「ニューヨーク・コミコン(NYCC2025」が10912日、米国ニューヨーク(NY)市のジェイコブ・ジャビッツ・コンベンション・センターで開催された。世界中のマンガやゲーム、映画、TVシリーズの展示、限定グッズの販売に加え、その作品の著者や俳優・声優といった著名人との交流も行われ、ジャンルを越えたコンテンツ体験を求めるファンで、会場は活気に包まれた。同分野では米国東海岸で最大級のコンベンションで、複数メディアによると、今回は25万人以上が来場し、世界各国からの出展が目立ち、国際色豊かな展示構成となった。

会場では出版社やスタジオ、クリエーターが出展するブースのほか、各ジャンルのパネルイベントも数多く開催された。デジタルコミックプラットフォームのウェブトゥーンは、2025年に発表したマーベルなどディズニー傘下のブランドとのパートナーシップを記念したパネルディスカッションを実施した。デジタルコミックの展望について対談が行われたほか、同プラットフォームで配信予定のマンガタイトルがイベント内で初披露された。また、世界最大級のアニメ専門プラットフォームのクランチロールによるプレミアでは、2026年配信予定のアニメの第1話が先行上映され、公開を待ち望む多くのファンが駆け付けた。

写真 来場者でにぎわう会場(ジェトロ撮影)

来場者でにぎわう会場(ジェトロ撮影)

同イベントでは、日系企業の出展するブースも注目を集めた。米国でも人気の高い「呪術廻戦」のアニメなどを制作するマッパは、映画「チェンソーマン レゼ篇」の米国公開を控え、フォトブースやキャラクターとの触れ合いができるキャラクターグリーティングエリア、さらに、制作スタジオならではの人気アニメ制作の裏側資料の特別展示を設けていた。担当者によると、「普段はファンと直接交流する機会はないが、コミコンのような展示会では米国のアニメファンたちと密にコミュニケーションを取ることができる」という。

写真 キャラクターグリーティングの様子(ジェトロ撮影)

キャラクターグリーティングの様子(ジェトロ撮影)

そのほか、アニメに登場する敵キャラクターを倒すシューティング体験や、非代替性トークン(NFT)を活用したIPコンテンツのデジタル特典配布、発売を控えるゲームのデモプレーなど、限定体験を期待する来場者が各社のPRブースに足を運んでいた。

写真 (左)発売前ゲームのデモプレーを楽しむ来場者、(右)人気IPコンテンツの体験型ブース(ともにジェトロ撮影)

(左)発売前ゲームのデモプレーを楽しむ来場者、(右)人気IPコンテンツの体験型ブース(ともにジェトロ撮影)

NYCC20周年となる2026年の「NYCC2026外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」は同年10月8~11日に開催される予定だ。

(堀田基、セドリック・チャールズ、部谷亜里香)

(米国、日本)

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