東欧最大級のテックイベント「ハウ・トゥ・ウェブ・カンファレンス」開催

(ルーマニア、スロベニア、中・東欧)

ブカレスト発

2025年10月16日

世界中のスタートアップ関係者や投資家が集う東欧最大級のテックイベント「ハウ・トゥ・ウェブ・カンファレンス(How to Web Conference)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が10月1~2日、ルーマニアの首都ブカレストで開催された。同カンファレンスは同市内で毎年開催されており、2025年度は約500社のスタートアップ、100人以上の講演者が参加し、約3,000人が来場した。展示会場にはルーマニアやポーランド、モルドバなどの東欧諸国をはじめ、世界中のスタートアップ企業がブースを構えた。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

会場には展示エリアのほか、個別面談ブースやカンファレンスルームが設置され、活発なネットワーキングが行われた。欧州を中心とした第一線で活躍するスタートアップ企業のスピーカーが登壇し、人工知能(AI)やプロダクト開発、資金調達、成長戦略など多岐にわたるテーマで講演やパネルディスカッションが行われ、参加者の議論を促した。

写真 講演の様子(ジェトロ撮影)

講演の様子(ジェトロ撮影)

注目のスタートアップを選出するイベントの目玉企画の1つの「スポットライト(Spotlight)」コンペティションでは、スロベニアのスタートアップ「リンクス・クラフト(LynxCraft)」が優勝した。同社は、特許取得済みのアルゴリズム建設技術とグローバルエコシステムを活用した統合型クラウドベースプラットフォームにより、住宅建設業界の効率化に貢献している。受賞に伴い、資金提供や国際的なネットワーク機会など包括的な支援が提供された。

ルーマニアは近年、優れたIT人材と低コストの開発環境を背景に、欧州のテック拠点として注目を集めている。出展企業の担当者からは、国内や周辺国での事業展開に加え、将来的には日本企業との協業の可能性を模索したいとの声も聞かれた。

(太田響子、本吉美友)

(ルーマニア、スロベニア、中・東欧)

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