米FRBは2会合連続で利下げ、12月会合での利下げ期待先行を牽制
(米国)
ニューヨーク発
2025年10月30日
米国連邦準備制度理事会(FRB)は10月28~29日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利のフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を大方の市場予想どおり、3.75~4.00%と、25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げることを決定した(添付資料図参照)。2会合連続の利下げとなる。今回の決定に対しては、スティーブン・ミラン理事(兼大統領経済諮問委員会委員長)が50bpの利下げを主張する一方、ジェフェリー・シュミッド カンザスシティー連銀総裁は金利の据え置きを主張し、異なる立場から1票ずつの反対票が投じられた。また、金利以外の部分では、2022年から開始されている量的引き締めについて、12月1日をもって終了すると決定されている。12月以降はバランスシートの規模を据え置きつつ、短期債中心のポートフォリオを形成していく考えだ。
今回発表された声明文 の前回からの変更点は、ほとんどが表現変更にとどまっており、ジェローム・パウエル議長は記者会見の冒頭発言
の前回からの変更点は、ほとんどが表現変更にとどまっており、ジェローム・パウエル議長は記者会見の冒頭発言 でも、「政府閉鎖の影響で連邦政府のデータ発表が遅れているが、入手可能なデータでは、雇用とインフレの見通しが9月の会合以降、大きく変わっていないことを示唆している」と説明している。ただし、成長率に関しては「緩やかに成長している」として、前年よりは緩やかなペースではあること自体は変わらないものの、「経済成長は予想よりもやや堅調な軌道にある可能性を示している」とも説明しており、わずかに上方修正されているもようだ。また、労働市場に関するリスク評価に関しては「この数カ月で上昇した」とし、記者会見でも「活況を呈さず、やや軟調の労働市場で、雇用に対する下振れリスクはここ数カ月で高まっているように見受けられる」として、より強めの警戒感を示している。
でも、「政府閉鎖の影響で連邦政府のデータ発表が遅れているが、入手可能なデータでは、雇用とインフレの見通しが9月の会合以降、大きく変わっていないことを示唆している」と説明している。ただし、成長率に関しては「緩やかに成長している」として、前年よりは緩やかなペースではあること自体は変わらないものの、「経済成長は予想よりもやや堅調な軌道にある可能性を示している」とも説明しており、わずかに上方修正されているもようだ。また、労働市場に関するリスク評価に関しては「この数カ月で上昇した」とし、記者会見でも「活況を呈さず、やや軟調の労働市場で、雇用に対する下振れリスクはここ数カ月で高まっているように見受けられる」として、より強めの警戒感を示している。
なお、金融政策の先行きについては、記者会見の冒頭発言で「今回の会合における議論では、12月の進め方について大きく異なる見解が示された。」「12月の会合で政策金利をさらに引き下げることは、決して当然の決定ではない」と述べており、市場が期待する12月会合での利下げ観測を牽制した。
(加藤翔一)
(米国)
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