第3回AZEC閣僚会合、クアラルンプールで開催

(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)

シンガポール発

2025年10月21日

アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)パートナー国の11カ国(注)の閣僚などが参加する第3回AZEC閣僚会合が10月17日、マレーシアのクアラルンプールで開催された(10月18日付日本の経済産業省ニュースリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。マレーシア経済省と経済産業省(METI)が共同議長を務めた。

会合の成果として採択した共同声明には、「一つの目標、多様な道筋」という概念を尊重し、各国固有の状況を踏まえ、今世紀半ば前後までのカーボンニュートラル/ネットゼロ排出に向けた多様かつ現実的な道筋が存在することの認識や、各国の道筋と状況に応じたエネルギー移行を加速する努力を継続し、AZECでの協力を強化することへのコミットメントの再確認する内容を盛り込んだ。また、2024年8月にインドネシアのジャカルタで開催された第2回AZEC閣僚会合(2024年8月27日記事参照)と、同年10月にラオスのビエンチャンで開催された第2回AZEC首脳会合(2024年11月5日記事参照)以降に達成されたセクター別イニシアチブの実行、進捗モニタリングとレビュー、セクター横断的なイニシアチブの実行、セクター別やセクター横断的活動の調査分析、具体的なプロジェクトの推進、官民連携、コミュニケーションと情報発信の進展を歓迎した。

本会合に向けて、AZECパートナー国の企業や関係機関間で新たに締結された約50件の脱炭素化に向けたエネルギー移行に関するMOUも確認、公表された。約50件のMOUが追加されたことにより、AZECの下で進んでいるプロジェクトは延べ約540件となった。

AZECは、岸田文雄氏が首相当時の2022年1月、アジア各国が脱炭素化を進めるとの理念を共有し、エネルギートランジションを進めるために協力することを目的として提唱した。翌2023年3月に初のAZEC閣僚会合が東京で開催された(2023年3月30日記事参照)。10月28日には第3回AZEC首脳会合がクアラルンプールで開催される予定だ。

(注)AZECパートナー国は、オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの11カ国。

(朝倉啓介)

(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)

ビジネス短信 110e68ae67d5c6ed