ジェトロ、米ミシガン州デトロイトでバッテリーショーの視察ミッション実施
(米国、日本)
シカゴ発
2025年10月16日
ジェトロは10月7~8日、米国ミシガン州デトロイトで開催された「バッテリーショー」を視察するプログラムを実施した。このプログラムには、バッテリー関連部品メーカーやソフトウエア関連などの日系企業12社16人が参加し、ジェトロがアレンジした出展企業との面談に臨んだ。視察プログラム参加者は7日から2日間、バッテリー関連材料の供給をする東レ、電気自動車(EV)モーター用部品や車載電子部品などを供給するパナソニックなど約20社から、各社の事業概要に加えて、米国のバッテリー産業との関わり、同産業の今後の見通しなどについて説明を受けた。
今回の視察は、ミシガン州経済開発公社(MEDC)とデトロイト地域パートナーシップ(DRP)の協力によって、視察前のオリエンテーションとレセプションが行われ、MEDCのアジア地域投資促進部門ディレクターのブライアン・コナーズ氏が同州での日系企業の貢献や州の投資環境、MEDCの支援内容などについて、参加企業に説明をした。視察ミッションの最後には、同州知事のグレッチェン・ウィットマー知事(民主党)との面談も設定され、Q&Aセッションも行われた。ウィットマー知事は日系企業に向けて「日本企業のミシガン州への貢献と、ジェトロの長年の協力に心から感謝している」と述べた。
今回のバッテリーショーは、米国の政権交代によってEV普及奨励の政策が大きく後退する中での開催となったが、全体の出展社数は米国内外から1,300社以上、来場者は2万1,000人以上と盛況だった。カナダ総領事館や英国政府の英国電池産業化センター(UKBIC)、ドイツ経済・エネルギー省(BMWE)などの各国政府による出展も見られた。外国企業では、日系企業60社余りが出展したほか、中国系企業の出展も目立ち、引き続きバッテリー産業での大きな存在感を示した。
今回の視察プログラムに参加した日系企業からは、「普段は接点をもたない企業の話を聞くことができ、非常に有意義な機会だった」「EV・バッテリーに関する多様な材料や部品、技術に関わる企業を訪問でき、視野が広がった」などの意見が寄せられた。次回の「バッテリーショー」はデトロイトで2026年10月12~15日に開催される予定だ。
日系企業による製品デモンストレーションを視察(ジェトロ撮影)
(村山裕紀、星野香織)
(米国、日本)
ビジネス短信 0945359684e09758