1~9月の自動車販売台数、全体は低迷もBEV販売が急伸、中国勢がEV市場を牽引

(インドネシア)

ジャカルタ発

2025年10月17日

インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)は10月9日、2025年1~9月の自動車卸売販売台数のデータを発表した。

2025年9月の自動車の卸売販売台数は6万2,071台で、前月比0.48%増加した。内訳は乗用車が0.09%増の4万6,929台、商用車が1.7%増の1万5,142台だった。1~9月の卸売販売台数の合計は56万1,819台となり、前年同月比で11.3%減少した(添付資料表1参照)。

1~9月のブランド別販売台数の合計は、トヨタ自動車が18万1,817台(シェア32.4%)で首位だった。次いで、ダイハツが9万5,307台(17.0%)、三菱自動車が4万8,944台(8.7%)、ホンダが4万6,623台(8.3%)と続いた。非日系メーカーでは、中国の比亜迪(BYD)が2万77台(3.6%)で最も販売台数が多く、全体の6位だった。上位10以内には、BYDのほか、韓国の現代自動車、中国の奇瑞汽車がランクインした(添付資料表2参照)。

1~9月の乗用車の燃料別の販売台数では、ガソリン車が33万5,345台(全燃料に占めるシェア59.7%)、ディーゼル車が12万3,700台(22.0%)、バッテリー式電気自動車(BEV)は5万5,225台(9.8%)、ハイブリッド車(HEV)が4万4,262台(7.9%)、プラグインハイブリッド車(PHEV)が3,285台(0.6%)だった(添付資料表3参照)。BEVは前年同期の約2倍に増加した。BEVのブランド別販売台数では、BYDが首位で、上汽通用五菱汽車、DENZAなどが続いた。BEVのブランド別販売上位10社のうち、8社が中国勢、その他はベトナムと韓国勢だった(添付資料表4参照)。

ガイキンドは、2025年の自動車年間販売目標を90万台に設定している。ヨンキー・スギアルト副会長は、「市場の販売状況が低迷していることに鑑み、ガイキンドの会員企業とともに、年末までの販売目標の修正について協議を行う予定だ」と述べた(10月8日付「ビスニス」)。

(大滝泰史)

(インドネシア)

ビジネス短信 0935ebd788fe75db