大阪・関西万博ナショナルデーに合わせ、スロベニアミッション団訪日、大阪でビジネスフォーラム開催

(日本、スロベニア)

大阪本部海外ビジネス推進課

2025年10月01日

スロベニア投資・起業・国際化庁(SPIRIT)は9月25日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西)万博の同国ナショナルデーに合わせ、マティヤシュ・ハーン経済・観光・スポーツ相率いる経済ミッションが訪日した契機に、ジェトロと共催して、大阪でビジネスフォーラムを開催し、同国の投資環境や観光分野の取り組みについて紹介した。

スロベニアは中欧に位置する人口約210万人の国だ。主たる工業分野は自動車・モビリティー、ヘルスケア、情報通信技術(ICT)、機械・金属加工、電気・電子機器、木材・家具製造、食品・飲料などで、近年ではグリーン、クリエーティブ、スマートを切り口に、付加価値を高めている。タマラ・ザイェツ・バラジッチSPIRIT長官は投資環境の強みについて、(1)輸出志向の経済構造、(2)輸送インフラや情報通信インフラの良好な整備状況、(3)高等教育を受けた熟練かつ多言語を操れる人材の存在などを挙げた。

ジェトロの庄秀輝大阪本部長は日本企業の進出状況について説明した。現在30社以上の日本企業が進出しているが、近年注目されている案件として、2019年に安川電機が製造拠点をスロベニアに設置したことや、日立やトヨタが同国でイノベーション分野の実証実験を行っていることを指摘した。また、ジェトロは2022年10月に同国にミッションを派遣しており、両国間の協力を促進していると語った。

スロベニアの魅力の1つは観光だ。アルプス山脈や美しい湖など豊かな自然のみならず、中世の街並みや複雑な歴史・文化を有することから、観光が主たる産業の1つとなっており、2024年には対人口比で約2.5倍の約500万人の外国人観光客が同国を訪れた。ハーン経済・観光・スポーツ相は「観光業はスロベニアにとって重要なもの」とした上で、同国では持続可能な観光を推進すべく、「グリーンスキームを導入し、自然や文化遺産、地域住民への配慮や、デジタル技術を用いての観光地への負荷の管理を行っている」と述べた。

写真 スピーチするハーン経済・観光・スポーツ相(ジェトロ撮影)

スピーチするハーン経済・観光・スポーツ相(ジェトロ撮影)

フォーラム後半には、現地の観光振興機関や医科大学、醸造所、エンジニアリング会社によるプレゼンテーションがあった。セミナー終了後はスロベニア企業とのビジネスマッチングセッションが行われ、活況を呈した。

写真 ビジネスマッチングのセッション(ジェトロ撮影)

ビジネスマッチングのセッション(ジェトロ撮影)

(齋藤寛)

(日本、スロベニア)

ビジネス短信 0573e8adc9cd59ae