上海最大級のテックイベント「S創上海2025」、中国スタートアップとの連携目指し日本企業も出展

(中国)

上海発

2025年10月03日

上海最大級のテックイベント「S創上海2025テック・イノベーション」が9月23~24日に開催された。このイベントは、欧州最大級のスタートアップイベントSlushの中国版として、2015年に開始され、当初の名称は「Slush China」だったが、リブランドのため、2022年に名称を「S創」に変更した。

主催者の公式発表によると、2日間で2,700社以上のスタートアップ企業、3,500社以上の投資機関、3,000人以上の投資家などを含む1万3,000人以上が国内外から来場した。

会期中には、人工知能(AI)やバイオ医薬、新エネルギー、先進製造などをテーマに、70以上のフォーラムが開催され、200人以上のスピーカーが登壇した。また、60社のスタートアップによるピッチイベントも開催された。(1)文化、(2)創造・消費、(3)生活・健康、(4)未来交通、(5)未来智能・環境・サステナビリティー、(6)先進製造の6分野で、中国や米国、オーストラリア、英国などのスタートアップが登壇した。

日本からは、村田製作所、日東電工などが出展し、中国での事業展開で中国スタートアップ企業との連携を模索した。このほか、愛知県が県内スタートアップ企業とのマッチングを目的としたブースを出展した。ジェトロは対日投資誘致のための広報ブースを設置したほか、9月22日に京都のスタートアップカンファレンスIVSが取りまとめたS創視察団向けの中国のスタートアップエコシステムなどについて説明した。

S創の創始者で総裁の宋宇辰氏は「今回の来場者のうち35%は海外からの参加者だった。40を超える国・地域から来場した」「20を超える海外・国際機関との協力イベントも実施した」と関係者に発表した。S創は今回で10周年を迎え、国際イベントとしての実績を築いてきた。次回は2026年9月22~23日に開催される予定だ。

写真 商談の様子(ジェトロ撮影)

商談の様子(ジェトロ撮影)

写真 テックイベントの会場(S創提供)

テックイベントの会場(S創提供)

(侯恩東)

(中国)

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