規制のサンドボックス制度、フィンテックなど対象にパブコメ募集
(ペルー)
リマ発
2025年09月26日
ペルー銀行保険年金基金監督庁(SBS)は9月22日、プレスリリースを出し、規制のサンドボックス制度の見直し案を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。
規制のサンドボックス制度は、SBSの承認を得た上で、実施期間を限定し、既存の金融関連規制の適用を受けることなく、新しい技術やビジネスモデルの実証を行える制度で、2021年に開始された。しかし、対象が銀行と政府系金融機関などに限られており、ほとんど利用されてこなかった。
見直し案では、新たにフィンテックなどのスタートアップ、貯蓄信用協同組合(COOPAC)、公共交通のバス・自動車・モトタクシー(三輪タクシー)の保険事務を手掛ける県・区交通事故基金協会(AFOCAT)を対象に加える。COOPACとAFOCATは銀行の支店がない地域や小規模集落にもあり、全国の小規模零細企業、個人事業主、個人が利用している。
スタートアップの場合、法人の国籍は問わないが、国内に法的代表者がいることが条件となる。個人は対象とならない。複数の組織が共同で申請することもできる。SBSでは情報管理体制、サイバーセキュリティー対策、消費者保護の体制、資金洗浄を防止する監視体制などを審査する。
SBSは見直しを行う狙いとして、金融改革の実験の場と位置付けるサンドボックス制度を強化することで、これまで金融機関を利用できなかった国民に金融サービスを届けられる体制を構築することを挙げている。
パブリックコメントは10月7日までSBSのウェブサイトで受け付ける。国内居住者(外国人を含む)が想定されており、スペイン語で提出する。
(石田達也)
(ペルー)
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