アジア最大級のBtoB向け総合食品見本市「Food Expo Pro 2025」開催
(香港)
香港発
2025年09月16日
アジア最大級のBtoB向け総合食品見本市「Food Expo Pro 2025」が8月14~16日に香港コンベンション・エキシビションセンター(HKCEC)で開催された。前年と同程度の31カ国・地域から約680社が出展し、日本からは食品関係企業、地方自治体、地方銀行、団体など100社を超える出展があった。
ジェトロは、同展示会への出展補助事業として、ジャパンエリアの中にブースを設け、今回が初の試みとなるグローバルゲートウェイ事業(旧サンプルショールーム事業)を実施した。約60社、150アイテムを超える商品の展示・案内を行うことで日本企業の香港食品市場へのプロモーションを支援した。加えて、農林水産物・食品輸出支援プラットフォーム事業として、ジェトロブース内に、各出展企業がプレゼンテーションを行えるスペースを設けた。参加した日本企業は、ジャパンエリアを訪問する香港を含む世界中のバイヤーに対し、商品の特徴の説明や、試食・試飲を含むPRを行った。
出展した日本企業からは、「海外バイヤーと直接商談することで経験値が上がった」「成約の可能性が高そうな商談が複数あり、今後の展開に期待したい」「直接相手の反応も見ながら、対面で商品をPRできてうれしい」など、出展の成果を評価する声があがった。
同見本市には、日本政府代表として杉中淳農林水産省輸出・国際局長が訪れ、三浦潤駐香港日本総領事(大使)とともにジャパンエリアを視察した。杉中局長からは、「今回、出展されている企業・団体の、香港へ!世界へ!という海外展開への本気度が感じられた。展示会の成功を通じて、香港をはじめとした海外の食品バイヤー、シェフなどとのつながりを、より強固なものにしていけるように政府として支援を行っていきたい」とコメントがあった。
また、展示会最終日に締めくくりイベントとして、日本の焼酎・泡盛をPRするイベントが開催された。焼酎・泡盛プロモーショングループの坂井愛子宮崎県香港事務所代表、岡田理花熊本県香港代表事務所長、江口博史大分銀行香港駐在員事務所長、野原康寿沖縄県香港事務所長が、来場者に対して、香港での焼酎・泡盛のプロモーション活動について説明したほか、試飲の機会も提供した。来場した香港市民からは、「初めて焼酎を飲んだが、香りも味も良いと感じた」「日本の焼酎は知っていたが、なかなか飲む機会がなかった。今回、試飲できてうれしい」「若者の間ではやりつつあると感じている」と、香港市場での日本の焼酎・泡盛のさらなる広がりが期待できるコメントが聞かれた。
ジャパンエリアのオープニングイベントの様子(左から、游紹斌香港貿易発展日本主席代表、農林水産省職員、杉山玲子ジェトロ香港所長、宮下宗一郎青森県知事、張淑芬香港貿易発展局総裁、杉中淳農林水産省輸出・国際局長、三浦潤駐香港日本総領事、五十嵐麻衣子ジェトロ農林水産食品部長)(ジェトロ撮影)
焼酎・泡盛のPRイベントで試飲に並ぶ人々(ジェトロ撮影)
(川上秀雄)
(香港)
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