大阪・関西万博、チュニジア館の館長に聞く
(チュニジア、日本)
パリ発
2025年09月30日
大阪・関西万博の閉幕を1カ月後に控えた9月13日、ジェトロはチュニジア館のサミー・ハッセン館長に、同館の展示内容と主催イベント、訪問者数の進捗、日・チュニジア両国関係の展望などについてインタビューを行った。
チュニジア館サミー・ハッセン館長(ジェトロ撮影)
チュニジア館の概要と主催イベント
チュニジアは万博参加の常連国で、1851年のロンドンの第1回万博以来、定期的に万博や専門博覧会に参加している。今回のチュニジア館は「命を救うためのイノベーション、科学技術におけるパートナーシップ」を参加テーマに、300平方メートルの館内は、「水資源の管理と最適化」「健康的な地方農産物と食文化の伝統」「科学と医療の進歩」の3つのゾーンで構成されている。さらには、歴史的に豊富なチュニジア文化や地方民間芸術に触れてもらうため、ナブールの陶器、セジュナンの陶器、ガフサのタペストリーなどを展示し、チュニジアの食文化を体験してもらうコーナーも設けた。
この館内展示以外に、会場内で「温泉、そして日本とチュニジアのまちを結ぶ」と題された温泉デー(6月25日)、チュニジア・ナショナルデー(8月13日)、チュニジア経済デー(8月18日)といったイベントを催した。大阪商工会議所との共催となった経済デーは、グリーン・テクノロジー、持続可能な発展をテーマとして、両国協力の可能性を探り、チュニジア投資環境の説明を行う機会ともなった。大阪商工会議所の尽力で100人以上の参加を得て、チュニジア側は外国投資促進庁(FIPA)、チュニジア投資局(TIA)、スース産業クラスター(ノベーション・シティー)、日・チュニジア商工会議所、パスツール研究所の代表も参加し、充実したイベントとなった。
入場者数と閉幕までの予定
チュニジア館は、9月13日時点で49万9,000人の入場者を数え、9月13日中に50万人に達する見込みだ。今後のイベントとしては9月25日に「一村一品」交流会が開催され、チュニジアの特産品を紹介する。9月29日~10月1日には「観光と伝統遺産のプロモーション週間」として、音楽、ファッションショー、ディナーなど盛りだくさんのプログラムでチュニジア観光を紹介するイベントを予定している。私が属するチュニジア輸出促進センター(CEPEX)では、チュニジア産品の中では、オリーブオイルが目玉商品だ。
チュニジア館全景(ジェトロ撮影)
「命を救う」と題されたゾーン(ジェトロ撮影)
科学技術展示ゾーン。湿気から飲料水を作り出す「キュミュリュス・ウォーター」(ジェトロ撮影)
特産品ゾーンでチュニジアの食品を楽しむ訪問客(ジェトロ撮影)
(渡辺智子)
(チュニジア、日本)
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