都市のデジタル化を示す「スマートシティ指数」、ミュンヘンが3年連続1位
(ドイツ)
ミュンヘン発
2025年09月19日
ドイツIT・通信・ニューメディア産業連合会(BITKOM)は9月11日、ドイツの主要都市におけるデジタル化の進捗度合いを示す「スマートシティ指数2025」を発表した。ミュンヘンが3年連続で首位となり、続いてハンブルク(2位)、シュツットガルト(3位)となった(添付資料表参照)。
BITKOMは毎年、人口10万人以上のドイツの都市を対象に、行政、IT・通信、エネルギー・環境、モビリティ、社会・教育の5分野で各種データを分析・評価の上、指数を算出している。2025年版の調査対象は83都市だった。首位となったミュンヘンは、総合スコアが90.2ポイント(満点:100ポイント)となり、モビリティ分野で満点を達成した。また、モビリティ分野と社会・教育分野で1位、IT・通信分野で2位となった。
ミュンヘンが所在するバイエルン州のファビアン・メーリング・デジタル相は、「ミュンヘンがトップの座を維持したこと、そして(バイエルン州の)ニュルンベルクとレーゲンスブルクが好成績を収めたことを祝福する。これは、わが州のデジタル化戦略が成功していることを明確に示すものだ」とコメントした。
総合スコアで2位を占めたハンブルクは89.6ポイントを獲得し、特にIT・通信分野(1位)、モビリティ分野(2位)、そして社会・教育分野(2位)で強みを見せた。シュツットガルトは88.0ポイントでケルンを上回り、前回の7位から3位に上がった。特にエネルギー・環境分野が強く、同分野の3位となった。前回3位のケルンは順位を1つ落とし4位だった。行政分野が最も強く、同分野の5位だった。
前述の都市以外では、ボーフム、デュッセルドルフ、ハノーバー、ニュルンベルク、ライプチヒ、ハイデルベルクが上位10位に入った。そのうち、特にハノーバーは、デジタル化が急速に進捗し、前回2024年の41位から7位に急上昇した。
なお、9月30日~10月2日にベルリンで開催される「スマートカントリーコンベンション」に経済・政治・行政・研究分野から約1万8,000人の専門家が参加し、ドイツにおけるデジタル化について議論する。会期中に「スマートシティ指数2025」の表彰式も行う予定。
(アンナ・グリンフェルダ)
(ドイツ)
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