2028年米大統領選挙の民主党候補、ニューサム・カリフォルニア州知事の支持率が急上昇、世論調査

(米国)

調査部米州課

2025年09月02日

米国のドナルド・トランプ大統領の支持率は低下傾向にある(2025年8月29日記事参照)。最近の世論調査では、2028年の大統領選挙の民主党候補として、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事の支持率が急上昇した。

マサチューセッツ州ボストンのエマーソン大学は8月29日、2028年大統領選挙などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによれば、2028年大統領選挙の民主党候補(注2)として、ニューサム知事への支持が6月の調査時(12%)から大きく上昇して25%で首位になった。2位以下は、ピート・ブティジェッジ前運輸長官(16%)、カマラ・ハリス前副大統領(11%)が続いた。まだ決定してない割合は16%だった。

同大学世論調査のエグゼクティブ・ディレクターのスペンサー・キンボール氏は「ニューサム氏への支持は主要な人口統計グループ全体で急上昇し、30歳未満の有権者では12ポイント(6月6%、今回18%)、70歳以上の有権者では18ポイント(13%、31%)、黒人(9%、23%)、白人(10%、24%)でそれぞれ14ポイント上昇した」と指摘する。

共和党候補としては、J.D.バンス副大統領が52%と首位で、2位以下はマルコ・ルビオ国務長官(9%)、ロン・デサンティス・フロリダ州知事(7%)が続いた。

ニューサム氏とバンス氏の大統領選挙での直接対決を想定した問いでは、両氏44%と同率になった。

トランプ氏の支持率は45%で6月調査時(46%)より1ポイント低下した。不支持率は47%で横ばいだった。

トランプ氏が治安を保つため19州に州兵を派遣した件については、不支持が48%、支持が44%と意見が分かれた。

また、2026年中間選挙で民主党、共和党のいずれの党の候補者に投票するかという問いに対しては、ともに43%で同率となった。

両党で中間選挙に向けた全国大会を開催か

民主党が8月に2026年中間選挙の候補者などを紹介する全国大会(注3)の開催を模索しているとの報道を受けて、トランプ氏は8月28日、共和党も中間選挙に向けた全国大会開催を示唆した。いずれの党も、開催時期や場所については公表していない。

連邦上院・下院の両党の議席数(注4)が僅差となる中、中間選挙での激しい戦いに向けて、両党とも有権者の関心を高めることが目的とみられる。

(注1)実施時期は2025年8月25~26日。対象者は登録有権者1,000人。

(注2)正式には、大統領選挙前の各党の予備選挙で各党候補者が決定される。

(注3)通常、全国大会は大統領選挙前に行われる。

(注4)連邦上院における各党議席数:共和党53、民主党45、無党派2。連邦下院における各党議席数:共和党219、民主党212、空席4。

(松岡智恵子)

(米国)

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