ヤマハ、エジプト教育・技術教育省と覚書締結、公立小100校で日本型音楽教育を試験導入へ

(エジプト、日本)

カイロ発

2025年09月09日

ヤマハは825日、エジプト教育・技術教育省と公教育における音楽教育の普及と質の向上を目指し、覚書(MOU)を締結したと発表した。MOU締結により、エジプトの一般公立小学校100校で、リコーダーを用いた音楽教育の試験導入を新たに推進する。

同社は202111月から、エジプト国内で日本式教育を行う公立小学校「エジプト日本学校(EJS)」50校を対象に、リコーダーを用いた音楽教育を試験導入してきた。「日本型音楽教育」の特色の4分野のうち「器楽」に重点を置きつつ、「歌唱」「鑑賞」「音楽づくり」も併せて実施する。エジプトの教育方針が目指す「規律的・協調的な人材育成」を実現するため、ペアワークなどの協働活動や探究活動も多く取り入れている。

今回のMOU締結について、同社の楽器事業本部販売会社統括部音楽普及グループの成田有希主任は「公教育の中で子どもたちが『音楽の喜び』に触れることは、未来を生きる力を育み、さらには、大人になってからも音楽に親しむ土台となる。今後は100校での試験導入を推進し、エジプト全土の公立小学校で楽器を使った音楽教育が普及することを目指している。将来、日本のようにほぼ全ての国民が子どものうちに楽器を手にした経験を持つことで、人生において音楽や楽器演奏を楽しむ方が増えることや、当社の楽器やサービスの潜在顧客を着実に顧客化していくことによるビジネス拡大に取り組みたい」と述べた。

写真 EJSでの音楽の授業(ヤマハ提供)

EJSでの音楽の授業(ヤマハ提供)

(塩川裕子)

(エジプト、日本)

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