グジャラート州、地方版バイブラント・グジャラート開催を正式発表
(インド)
アーメダバード発
2025年09月03日
インドのグジャラート(GJ)州政府は8月28日、「バイブラント・グジャラート・リージョナル・カンファレンス(VGRC)」の開催を正式に発表した。GJ州では2003年以降、ナレンドラ・モディ州首相(当時、現・中央政府首相)主導の下、「バイブラント・グジャラート・グローバル・サミット(VGGS)」を開催しており、VGGSはインドを代表する投資誘致イベントとしての地位を築いてきた。
GJ州政府は新たな試みとして、VGGSを地方で再現することを目的に、この10月9~10日にGJ州北部のメーサナで、2026年1月8~9日には西部のラージコートで、同年4月9~10日に南部のスーラトで、6月10~11日には中央のバドーダラでVGRCを開催する。VGRCでは展示会やセミナー、BtoB、BtoGのビジネスミーティング、産業ツアーなどを実施する予定だ。
開催発表に際し、ブペンドラ・パテルGJ州首相は「VGRCは、GJ州の産業がモディ首相の掲げるViksit Bharat(注1)に貢献し、Vocal for Local、Local for Global(注2)の精神を広める重要なプラットフォームとなる」と述べた。
初回の10月のVGRCはメーサナ近郊のガンパット大学で開催され、農産物・食品加工、自動車・同部品、観光、グリーンエネルギー、教育・訓練、製薬、エンジニアリングが重点分野とされている。メーサナは、スズキの生産拠点スズキ・モーター・グジャラート(SMG)に近く、スズキはメーサナで「日本式ものづくり学校(JIM)」として、日本の経済産業省の認定を受けている「マルチ・スズキJIM」で人材育成に取り組んできた。農業分野ではひまし油の原料のトウゴマや、菜種・カラシナなど、観光分野では100ルピー(約170円、1ルピー=約1.7円)紙幣に描かれている世界遺産「ラーニ・キ・バーブ(階段井戸)」などが有名だ。
VGRCで日本はパートナーカントリーに位置付けられており、ジェトロもジャパンパビリオンを設置する予定だ。VGRCに関する最新情報はイベントのページで随時公開される。
VGRC開催を発表するブペンドラ・パテル州首相(ジェトロ撮影)
(注1)モディ首相が掲げるビジョンで、ヒンディー語で「発展するインド」の意。2047年までの先進国入りを目指す。
(注2)モディ首相が唱えるスローガンで、「地方のために声を上げ、地方から世界を目指そう」というもの。地方の産品を積極的に支持し、競争力を高め、輸出につなげることを目指す。
(吉田雄)
(インド)
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