「Medical Fair Thailand 2025」がバンコクで開催、ジェトロは8年ぶりにジャパンパビリオンを設置
(タイ)
海外展開支援部販路開拓課
2025年09月30日
タイ・バンコクで9月10~12日、ASEAN最大のヘルスケア分野の国際展示会「Medical Fair Thailand 2025」(主催:Messe Düsseldorf Asia)が開催された。2025年は世界30カ国・地域から1万2,000人以上が来場し、出展企業数は1,000社以上にのぼった。
本展示会は、毎年、タイとシンガポールで交互に開催される国際的な医療機器展示会だ。今回は、日本をはじめ、約30の国・地域が独自のパビリオンを設置した。中でも、出展者数や面積で存在感を目立たせたのは中国や台湾だった。両者合わせて約400社を超える出展があり、全出展者数の約4割を占めた。各パビリオンにおける出展品目の多くは、手術器具や医療消耗品といった一般的な製品だったが、先端的な医療電子機器や人工知能(AI)を活用した製品の展示も見受けられた。
ジェトロは、本展示会において8年ぶりにジャパンパビリオンを設け、革新的な技術やサービスを強みとし、タイやASEANで販路拡大を目指す日本企業12社のブース出展を支援した。例えば、介護用・自動入浴機器を製造販売するオージー技研や、BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)を用いて脳卒中後の手指まひリハビリに挑むLIFESCAPEなど、最先端の技術を持つ日本企業が、ASEAN各国のバイヤーや現地医療関係者に自社製品やサービスをアピールした。
ジャパンパビリオンをはじめとした日本の出展者が密集したエリアでは、他パビリオンに比べ、多くの人が立ち止まって展示品やパンフレットを眺めており、日系企業に対するASEAN市場からの期待感や注目度が感じられた。
現地大手の私立病院関係者からは、タイ市場ではまだ展開されていない製品・サービスへの期待が示された。例えば、アルケリスの医療現場向けアシストスーツについて、「長時間手術をする外科医などに紹介したい」などの声があがった。また、現地ディストリビューターからは、タイの少子高齢化を背景にニーズが高まっている介護製品・サービスへの関心が集まった。
展示会場の様子(ジェトロ撮影)
ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)
(田中大也、上江洲祐貴)
(タイ)
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