第2四半期のGDP成長率は前期比0.2%、再び鈍化

(ベルギー)

ブリュッセル発

2025年09月10日

ベルギー国立銀行(NBB、中央銀行)は8月29日、2025年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率を前期比0.2%(季節調整済み)と発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。6月のNBB予測値(2025年6月13日記事参照)どおりの鈍化となった(添付資料表参照)。

第2四半期のGDP(前期比)を需要項目別にみると、民間最終消費支出は前期の0.5%増から0.4%増とわずかに縮小したものの、政府最終消費支出は前期の0.4%減から0.6%増に回復した。

国内総固定資本形成は、前期の0.4%増から0.5%減に縮小した。内訳をみると、企業投資は前期の1.7%増から0.2%増に縮小、住宅投資は前期の3.9%減から1.3%減となったものの、公共投資が前期の0.0%から2.9%減と大きく縮小し、マイナスに転じたことなどに起因する。

財貨・サービスの輸出は前期の0.2%減から1.1%減に、輸入は前期の0.4%減から1.0%減となり、純輸出の寄与度はマイナス0.1ポイントだった。

産業別にみると、主要カテゴリーはいずれも縮小した。工業(建設業を除く)は前期の0.2%増から0.1%減とマイナスに転じた。建設業は前期の0.9%増から0.2%増、サービス業は前期の0.4%増から0.2%増となった。

2025年第2四半期の雇用は前期から1万2,300人増加し、総雇用者数は前期比0.2%増、前年同期比で0.6%増だった。

一方、ベルギー企業連盟(FEB‐VBO、事業者連盟組織)は7月15日、半期ごとに実施する企業予測調査を公表した。同連盟は、インフレ率の落ち着きや短期金利の引き下げ、労働市場改革への期待などを背景に、経済回復のわずかな兆しが見えてきたとしており、2025年後半からの経済成長の回復に期待がかかる。

(大中登紀子)

(ベルギー)

ビジネス短信 5015b50e001e601b