ハラール市場で注目集める日本食品-MIHASで高まる関心と評価

(マレーシア、日本)

クアラルンプール発

2025年09月26日

第21回国際ハラールショーケース(Malaysia International Halal Showcase:MIHAS)が9月17日から20日までの4日間、クアラルンプールのマレーシア国際貿易展示場(MITEC)で開催された。ジェトロはジャパンパビリオンを設置し、マレーシアでニーズの高い緑茶や菓子類、加工食品、調味料など、ハラール認証取得済みの日本食品を取り扱う8社の69商品を展示した。また、ハラール市場への進出を目指す日本食品取扱企業4社が共同出展者としてジャパンパビリオンに個別ブースを構え、商談を行った。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

写真 パビリオンを訪れたザフルル・アジズ投資貿易産業相(手前左)(ジェトロ撮影)

パビリオンを訪れたザフルル・アジズ投資貿易産業相(手前左)(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンに来場したバイヤーは認証取得済み日本食品の豊富さなどを評価し、今後の取引に向けて前向きな姿勢を示した。また、ハラール認証を取得していることから、マレーシア市場への幅広い導入ができ、一般消費者も高品質で安全な日本食品を安心して楽しむことができる点を高く評価した。

会場内での開催記念式典に参加したアンワル・イブラヒム首相はハラール産業の可能性について、「ハラール産業はもはや食品や飲料のみならず、ヘルスケア、医薬品、化粧品、観光、金融まで広がるエコシステムだ」と述べ、同産業が多分野にわたる成長を遂げていることを強調した。

また、「イスラム教徒がマジョリティーの国のみならず、マイノリティーの国でもハラール製品に対する関心が高まっており、魅力的な産業となりつつある」と語り、グローバル市場でのハラールの重要性を示した。さらに、「ハラール製品とサービスが拡大することで、ムスリム旅行者の選択肢も増えている。ノンムスリムの国もこの需要に気づいている」とも述べ、観光分野への波及効果にも触れた(注)。

(注)マレーシアのハラール認証機関マレーシア・イスラム開発庁(JAKIM)は現在、1万社以上に認証を付与しており、45カ国・80以上の認定機関と提携。11年連続で世界トップのハラール認証機関として評価されている。

(前田知秀、トゥンク・アニサ・ナジュワ)

(マレーシア、日本)

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