ボリビア政府、観光地カタログを発行、官民挙げて観光促進

(ボリビア)

リマ発

2025年09月22日

ボリビア政府は918日、ラパス市内でボリビア観光地カタログ発行を発表し、旅行関係団体関係者とともに、外国人観光客誘致に取り組むことを明らかにした。カタログはボリビアの独立200周年を記念して作成したもので、国の概要や地域ごとの見どころ、天候、標高、アクセス方法などを紹介している。冊子版とウェブサイト版外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますがある。内容はほぼ同じだが、冊子版には項目ごとに関連ウェブサイトを参照できる二次元コードが印刷されている。

セリンダ・ソサ外相は「ボリビアは自然の多様性と観光資源に恵まれている。その魅力を伝え、観光客を呼び込む取り組みが必要だ。観光客が増えると、観光分野の企業活動と投資が増え、ひいては、地域住民の雇用創出と収入増につながる」と述べ、観光分野の取り組み強化が地域活性化につながるとの認識を示した。

写真 観光分野の取り組み強化を説明するソサ外相(左端、ジェトロ撮影)

観光分野の取り組み強化を説明するソサ外相(左端、ジェトロ撮影)

生産開発複合経済省によると、2024年の外国人訪問者は99万1,184人だった。2019年は123万9,281人で、新型コロナウイルス禍前のレベルには達していない。訪問地の分散化と滞在日程の延長も課題だ。欧米やアジアの観光客に人気のあるウユニ塩湖の訪問者の多くが隣国ペルーのマチュピチュ遺跡やクスコなどの世界遺産に流れる傾向にある。

同省のイベル・フロレス観光担当副大臣は「このカタログは観光客に情報を提供する時だけではなく、政府が外交ルートを通じてボリビア観光を呼びかける際にも有効な手段となる。官民挙げて観光客を増やすきっかけとしたい」と、カタログ発行の意義を説明した。

カタログには観光する際の留意点も、次のようにまとめている。

  • 大きなホテル、スーパー、レストランでは、クレジットカードとデビッドカードによる支払いが可能
  • 必要とされる時を除いてパスポートはホテルに置いておき、コピーを持ち歩く
  • 出歩く際は、高価なアクセサリー類は身に付けず、多額の現金は持ち歩かない
写真 ソサ外相(左から6人目)とフロレス副大臣(同7人目)、旅行関係団体の関係者ら(ジェトロ撮影)

ソサ外相(左から6人目)とフロレス副大臣(同7人目)、旅行関係団体の関係者ら(ジェトロ撮影)

写真 各地の舞踊も披露された(ジェトロ撮影)

各地の舞踊も披露された(ジェトロ撮影)

(石田達也)

(ボリビア)

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