ボッシュ、蘇州市で自動運転関連部品のイノベーション拠点新設へ、5年で約100億元投入

(中国、ドイツ)

上海発

2025年09月09日

中国江蘇省蘇州市の蘇州工業園区は8月27日、ドイツ自動車部品大手ボッシュ傘下の博世汽車部件(蘇州)と、インテリジェントドライビングの制御システムに係る中国国内での産業革新プロジェクトに関する協力覚書を締結したと発表した。ボッシュは今後5年間で約100億元(約2,100億円、1元=約21円)を同工業園区に投じ、自動運転関連のイノベーション拠点を建設する。技術開発、人材確保、試作車開発などを中心に、自動運転支援システムやスマートコックピット関連製品の開発、生産を行うという。

ボッシュは1999年に蘇州市に進出し、蘇州工業園区で自動車やスマート交通、工業技術などに関する4つの工場を保有している。その後、同社は2023年3月、5番目の工場として新エネルギー車(NEV)向けコア部品や自動運転関連部品の研究開発・生産拠点の着工式を行った。総投資額は10億ドルで、第1期工場が既に2024年10月に稼働しており、第2期も2025年第4四半期(10~12月)に完工・稼働する予定だ。

中国ではここ数年、自動運転技術の実用化が積極的に推進されているため、市場規模が急速に拡大している。市場調査機関の中商産業研究院が5月に公表した調査レポートによると、中国の自動運転関連の市場規模は2022年に2,894億元、2023年に3,301億元、2024年3,993億元と年々増加しており、2025年に4,495億元に上ると見込まれている。

(劉元森)

(中国、ドイツ)

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