第1四半期の経常収支赤字は前年同期比16%改善
(モザンビーク)
マプト発
2025年09月16日
モザンビーク中央銀行は9月5日、2025年第1四半期(1~3月)の国際収支報告書を公開した。財の貿易収支と第1次所得収支の赤字額減少により、経常収支赤字は前年同期の6億8,830万ドルから15.7%改善し、5億8,010万ドルとなった。
財輸出は前年同期の17億6,590万ドルから4.8%増の18億5,150万ドル、財輸入は同20億2,010万ドルから7.3%減の18億7,230万ドルとなり、貿易赤字額は前年同期の2億5,420万ドルから91.8%縮小の2,070万ドルだった。輸出額の増加は、天然ガスとアルミニウムがそれぞれ、前年同期比28.1%増の5億6,770万ドル、88.3%増の3億8,070万ドルと好調だったことに起因している。これらの2品目は、2024年第1四半期から輸出量が増加したことと、天然ガスの平均国際価格が12.8%、アルミニウムが14.0%上昇したことで、大幅な伸びを見せた。輸入では、2025年第1四半期全体の輸入額の構成比16.2%を占める機械(輸入額3億400万ドル)、同10.7%の燃料(1億9,950万ドル)がそれぞれ、前年同期比マイナス17.7%、同33.7%となるなど、主要品目の輸入額が減少した。
第1次所得収支(ネット)の赤字は前年同期の5億6,620万ドルから18.9%改善の4億5,930万ドルとなった。海外からモザンビークへの直接投資で得られた利益や、利子の本国送還が前年同期の4億3,200万ドルから3億4,660万ドルへ減少したことが赤字額減少につながった。
同国への外国直接投資では、天然ガス分野への投資が前年同期比3.2倍の12億3,380万ドルとなったことを受け、全体でも前年同期(7億7,920万ドル)の倍以上となる16億2,570万ドルと大幅に増加した。投資の手段別では、貸し付けなどを含む「その他の資本」が全体の92.6%に当たる15億620万ドルとなっている。
(松永篤)
(モザンビーク)
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