ハンガリー進出日系企業の2025年の賃金は前年比6.7%増、ジェトロ調査

(ハンガリー、日本)

ブダペスト発

2025年09月03日

ジェトロはハンガリーに進出している日系企業に対して、2025年の賃金や人材確保状況、高インフレ率に伴う支援制度などに関するアンケート調査を実施し(期間:7月18日~8月29日)、39社(製造業20社、非製造業19社)から回答を得た。

それによると、賃金の平均上昇率は前年比6.7%で、2024年の同9.2%からはペースが落ちたものの、上昇が続いている。事業形態別では、製造業は従業員300人超の企業で7.4%、300人以下の企業で6.1%、非製造業は6.9%だった。2024年の平均上昇率についても尋ねたところ、製造業は従業員300人超の企業で11.8%、300人以下の企業で9.2%、非製造業は8.0%だった。

300人超の従業員を抱える日系製造業の職制ごとの月額平均賃金(グロス)をみると、セクションマネジャー(課長クラス)が184万264フォリント(約80万9,716円、1フォリント=約0.44円、9月1日ハンガリー国立銀行為替レート)、エンジニア103万9,374フォリント、営業職89万2,500フォリント、事務職84万4,645フォリント、オペレーター49万2,963フォリントだった。

賞与については、平均で1.3カ月分が支給されている。製造業は従業員300人超の企業で1.2カ月分、300人以下の企業で1.1カ月分、非製造業は1.5カ月分となっている。

従業員に支給しているフリンジベネフィット(付加的手当)についても尋ねた(複数回答可)。セーチェニカード(注)は24社(回答企業の61.5%)、乗用車通勤補助は22社(56.4%)、社員食堂補助は15社(38.5%)、現金補助は7社(17.9%)が支給している。アンケート調査回答企業が挙げたその他のフリンジベネフィットの例としては、団体傷害・生命保険、民間医療保険、各種研修プログラム、出産・結婚祝い金、ジム利用などだった。

(注)宿泊施設やレストラン、娯楽施設などで使える電子バウチャー。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー、日本)

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