求人プラットフォームのアットビーラボがダッカでジョブフェアを開催、日系企業初の試み
(バングラデシュ、日本)
ダッカ発
2025年09月01日
バングラデシュで求人検索プラットフォームを提供する日系企業アットビーラボ(atB Lab)は8月22日、首都ダッカでジョブフェアを開催した。日系企業として初めての試みで、34社(日系企業13社、外資系企業12社、バングラデシュ企業9社)が出展した。同社によると、参加者は2,021人(学生312人、社会人1,709人)に上り、社会人が85%を占めた。ジョブフェアでは、出展企業と求職者の円滑なマッチングを目的に、出展企業に対して採用をサポートする専任人材の配置やプロモーションビデオの作成など、4段階のオプションサービスが提供された。
ジョブフェアの様子(ジェトロ撮影)
参加者には、同社の求人媒体「アットビージョブズ」専用プラットフォームへの事前登録を必須にすることで、熱意のある人材が来場するような仕組みが講じられた。また、各企業のブースには応募できる職種が開示されており、応募条件はQRコードで確認できるようにした。会場には、日本食レストラン「匠」などが出張し、飲食や休憩が可能なエリアも設けられた。
ジェトロも、高度外国人材のプロモーションブースを設置した。300人以上がブースを訪れ、日本での就業に高い関心を示していた。他方、バングラデシュには高度外国人材に求められる日本語能力試験(JLPT)のN3以上に合格している人材が極めて少なく、日本語能力が大きな障壁となっている。ジョブフェア終了後は、出展企業間でのネットワークキングイベントも実施され、参加者はバングラデシュ人材の特徴や採用に関する課題について意見交換を行った。
アットビーラボの菅谷俊輝社長は「バングラデシュにおいては、応募者の90%は企業が提示する条件を確認せず、1次面接に進めるのは1割程度だ。今後も買い手市場が続く中、就職が難しい状況にある。当社は、バングラデシュ人材が自分の可能性に挑戦できる場所を提供するため、これからも参加者のターゲットを絞ったジョブフェアを実施していく方針だ」と語った。
(箕浦智崇)
(バングラデシュ、日本)
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