中国・ASEAN博覧会が開催、ASEANと日中韓の商談会も実施
(中国、ASEAN)
広州発
2025年09月30日
第22回中国・ASEAN博覧会が9月17~21日、中国の広西チワン族自治区南寧市で開催された。展示面積は約16万平方メートルで、60カ国から3,260社の企業が出展し、うちASEAN企業とその他の外国企業の展示面積は全体の30%を占めた。21日午後3時時点で来場者数は延べ22万6,000人を超え、過去最高を記録した。主賓国(Country of honor)はミャンマー、特別招待国としてスリランカが参加した。
会場では、ASEAN企業とその他外国企業による食品や飲料、農産品などのほか、中国企業によるロボットやグリーン、低炭素、新エネルギー関連の製品などが展示された。特に今回は初めて人工知能(AI)に特化した展示エリアが設けられ、杭州宇樹科技(UNITREE)のブースでは、二足歩行の人型ロボットおよび四足歩行のロボットのデモが行われ、連日多数の来場客がブースに集まった。人型ロボット「Unitree G1」は、スムーズな歩行や方向転換が可能なほか、ボクシングのようなポーズを取り、片足で立ってもう一方の足で蹴り上げるような動作も滑らかにこなす。同社現場担当者によると、「Unitree G1」は9万9,000元(約208万円、1元=約21円)から販売しており、新商品の「Unitree R1」は3万9,000元から予約販売を開始している。
Unitree G1のボクシングの様子(ジェトロ撮影)
また、展示会に合わせて、商談会が開催され、中国とASEANおよび日韓企業が商談を行った。商談会には、自動車、機械、グリーンエネルギー、農業、デジタル技術、金融などの分野から、国内外の企業関係者が参加した。商談会の開会式で、中国商務部副部長の鄢東氏は「2025年1~8月の中国とASEANおよび日韓との貿易総額は1兆1,000億ドルに達し、前年同期比6%増だった。これは中国の貿易総額の26.8%を占める。また、これまでの中国とASEANおよび日韓との双方向の投資額は累計で7,000億ドルを超えている。今後の見通しとして、2025年のASEAN・中日韓地域の経済成長率は約3.8%と予測されており、引き続き世界経済の発展を牽引する重要な地域となる見込み」と述べた(「新華網」9月19日)。
ASEAN・日中韓産業チェーン・サプライチェーンの商談会(主催者提供)
次回の中国ASEAN博覧会は2026年9月17~21日に予定され、主賓国はフィリピンとなる予定。
(西村京子、周祖惠)
(中国、ASEAN)
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