モスクワの食品見本市にインドネシアなど19カ国がパビリオン設置

(ロシア、インドネシア、韓国、サウジアラビア)

調査部欧州課

2025年09月24日

ロシアで91619日に、モスクワ近郊の展示会場クロックス・エクスポにおいて食品見本市「ワールドフード・モスクワ(WFM)」が開催された。34回目となる2025年は1,100を超える企業が出展した。WFMは例年、2万人以上が訪れるロシア最大規模の食品見本市の1つだ。

写真 2025年はサウジアラビアがパートナーカントリーに選ばれた(ジェトロ撮影)

2025年はサウジアラビアがパートナーカントリーに選ばれた(ジェトロ撮影)

ナショナルパビリオンを設置した国は、前年より4カ国増加し、19カ国だった(添付資料表参照)(2024年10月7日記事参照)。このうち、ロシアが指定する「非友好国」(注)からはハンガリーと韓国の2カ国が参加。韓国パビリオンには10社が出展した。出展企業の1つ、冷凍のコーンドッグや唐揚げを扱う企業はすでにロシアにパートナーを見つけており、主にレストランやカフェなどの飲食店向けへの販促を目的にWFMへの出展を決めたという。

写真 韓国パビリオンのある企業は日本語も用いたチラシを使って冷凍唐揚げをPR(ジェトロ撮影)

韓国パビリオンのある企業は日本語も用いたチラシを使って冷凍唐揚げをPR(ジェトロ撮影)

インドネシアはFTAに期待

インドネシアもナショナルパビリオンを設置した。同国商業省とともにパビリオンを主催した在ロシア・インドネシア大使館の担当者に話を聞いたところ(917日)、「新型コロナ禍以降では初めての出展」という。出展の決め手として、a.ロシアは14,000万人を超える人口を擁し、巨大な市場として魅力的であること、b.インドネシアは2025年夏にロシアも加盟するユーラシア経済連合(EAEU)との間で自由貿易協定(FTA)交渉を完了しており、発効すればロシア市場へのアクセスが容易になることの2点を挙げた。

写真 インドネシアのパビリオンでは水産加工品やコーヒー飲料などを扱う6社が出展(ジェトロ撮影)

インドネシアのパビリオンでは水産加工品やコーヒー飲料などを扱う6社が出展(ジェトロ撮影)

例年どおり、中国も出展企業数の多さから大きな存在感を放った。主催者情報によれば、中国からは216社が参加した。

(注)欧米諸国や日本など、ロシア政府、ロシアの個人および法人に対して非友好的行為を行う国・地域。連邦政府指示第430-r号(2022年3月5日付)で規定され、その後数度にわたり改定(追加)されている。

(欧州課)

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