バーレーン・日本ビジネスフォーラムが開催、現地進出日系企業が取り組みを紹介

(バーレーン、日本)

調査部中東アフリカ課

2025年09月19日

バーレーン経済開発委員会(EDB)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとジェトロは9月17日、「バーレーン・日本ビジネスフォーラム」を東京で開催した。フォーラムには、バーレーンからヌール・ビント・アル・フライフ持続可能開発相兼EDB最高経営責任者やEDBのイアン・リンゼー顧問らが出席した。日本側からは、バーレーン進出日系企業および進出検討中の企業の計10社が登壇した。

イアン・リンゼーEDB顧問は冒頭のあいさつで、バーレーンの投資環境の特徴について、中東湾岸地域への玄関口となりうる立地と、米国を含む各国との自由貿易協定(FTA)により、地域・国際市場へのアクセスが容易であることや、多くの産業分野で外国資本100%の保有が可能で、法人税や個人所得税などを課していないことを紹介した。また、投資先としてのバーレーンの競争力を高めている要素として、(1)世界的な潮流に迅速に適応する政策、(2)高度な技能や語学力を持つ人材、(3)国外の人材やパートナーシップなどを歓迎するオープンさ、の3つを挙げた。日本企業のバーレーン進出については、特に日本の強みでありバーレーンの重点分野でもある高度製造業やデジタルイノベーション分野において、大きな可能性があるだろうと述べた。

写真 あいさつするイアン・リンゼーEDB顧問(ジェトロ撮影)

あいさつするイアン・リンゼーEDB顧問(ジェトロ撮影)

フォーラムの後半では、バーレーンに進出している日系企業4社と、進出を検討中の日本企業6社が登壇し、自社の取り組みや進出先としてのバーレーンの魅力についてプレゼンテーションを行った。

バーレーン進出日系企業4社の取り組み概要は次のとおり。

  • 日揮グローバル:1970年代から、石油・ガス・化学プラントなどのEPC(設計・調達・建設)プロジェクトを複数手掛ける。バーレーンのエネルギー転換への貢献にも意欲。
  • 住友商事:海水淡水化事業や発電事業を手掛ける。
  • 大紀アルミニウム工業所:2024年にバーレーンのアルミニウム精錬大手アルミニウム・バーレーン(ALBA)と合弁事業を行うことで合意(2024年8月20日記事参照)。
  • HARTi:2024年12月にバーレーンに子会社のHARTi Arabiaを設立。IP(知的財産)ライセンシングハブを創出することを目標に、IPライセンス事業や現地大学などとの協業による産業育成・市場創出を行う予定。

その他、ITやコンテンツ、アパレル、医療など幅広い分野から、バーレーンへの進出を検討する日本企業が、現地でのビジネス展開への展望を語った。

(久保田夏帆)

(バーレーン、日本)

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