大阪・関西万博にマリのビジネスミッション団が来日、大阪でビジネスフォーラムを開催

(日本、マリ、アフリカ)

大阪本部海外ビジネス推進課

2025年08月15日

マリの輸出促進庁(APEX)および2025年大阪・関西万博マリ共和国委員会は8月1日、大阪・関西万博における同国ナショナルデーの開催に伴いビジネスミッション団が来日したことを受け、大阪でビジネスフォーラムを開催した。

ムーサ・アラサン・ディアロ産業・商業相はあいさつで、マリのポテンシャルとして、次の点を列挙した。

  • 牛、ヤギ、羊といった畜産頭数が西アフリカ最大であること
  • 耕作に適した農地面積が西アフリカ最大規模であること
  • 日照時間が長く1年間で300日に上ること
  • 手つかずの天然資源が数多く存在すること
  • 15歳以下の若年人口が人口の半分を占めること

同相は、これらのリソースを連携させ、工業化やエネルギー供給の拡大、インフラ整備につなげていきたいと語った。特に工業分野では、原材料供給状態から製品の製造へシフトしていく必要があり、繊維、製糖などの分野で、日本からの投資に期待していると述べた。

加えて、マリの経済について「外国や国際機関からの押し付けではなく、マリ人として自分たちが必要なものを作っていくことが何よりも大切と考えている。その点、日本はマリからの留学生に対して、教育と奨学金を提供しており、人材の発展に寄与している」と感謝を述べた。

写真 ディアロ産業・商業相によるスピーチ(ジェトロ撮影)

ディアロ産業・商業相によるスピーチ(ジェトロ撮影)

マリ出身の2025年日本国際博覧会協会のウスビ・サコ副会長(元京都精華大学学長)は、「日本はアフリカの今ではなく未来を期待するが、今を一緒に歩まないと未来は来ない、ともに今を一緒に歩むことが大切である」と強調した。他方、マリ側に対しては、「日本には自分たちの代が頑張れば次世代が豊かになるという、内在的な発展動機と次世代思考が根付いている。こうした常に未来を意識する思考がマリには必要ではないか」と語った。

大阪府の森岡武一副知事は、マリはアフリカ最大級の河川であるニジェール川によって生活が支えられているが、水質汚染や河川環境整備が課題であると認識している。大阪も水運によって日本有数の都市に発展したが、淀川の再生・活性化を促進しており、共通する点は多いと指摘。マリの最大の輸出品目である金や綿花のみならず、リチウム鉱床や天然水素の発見があり、脱炭素分野の取り組みに期待が高まっていると語った。大阪商工会議所の黒田章裕副会頭(コクヨ代表取締役会長)は「マリは北海道浦幌(うらほろ)町と交流を行っている(注)。今後、経済を含む多方面で両国交流が盛んになることを願っている」と述べた。

写真 登壇者によるフォトセッションの様子(ジェトロ撮影)

登壇者によるフォトセッションの様子(ジェトロ撮影)

(注)2023年8月に国際協力機構(JICA)研修の一環で、マリの行政官が浦幌町を訪れたことをきっかけに、ともに若年人口が増加している点に共通点を見いだし、2024年に浦幌町での「マリフェアinうらほろ」の開催や、サッカーを中心とするスポーツ交流を実施している。

(齋藤寛)

(日本、マリ、アフリカ)

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