トルクメンの化学、物流、食品関係企業、万博のビジネスフォーラムでプレゼンテーション

(トルクメニスタン、日本)

調査部欧州課

2025年08月01日

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のトルクメニスタンパビリオン内とオンラインで、トルクメニスタン・日本ビジネスフォーラムが7月25日に開催された。トルクメニスタン商工会議所が主催し、物流、観光、機械、食品、サービスなどの分野のトルクメニスタンや日本企業関係者約50人が会場で参加した。日本とのビジネスを模索するトルクメニスタン企業や、中央アジアや海外でビジネスを展開する日本企業の代表者が登壇し、今後の2国間ビジネス発展に期待を表明した。

トルクメニスタン商工会議所のアザト・ナザロフ副会頭はオンラインでの開会あいさつで、同国政府が中小企業振興に取り組んでいることに触れた上で、商工会議所が日本の中小企業分野での関係発展を支援する用意があると述べた。貿易・対外経済関係省や、対外経済関係銀行、繊維産業省などの代表者も、オンラインで日本との関係深化に意欲を示した。

化学大手トルクメンヒミヤは国際基準を満たした化学製品や鉱物性肥料を紹介し、原料となるガスの効率的利用にも取り組んでおり、日本の技術導入に関心を示した。アク・ブルトは環境に配慮した石こうボードを開発・製造し、ウズベキスタンやタジキスタンなど周辺諸国に輸出している。カーボンフットプリントを導入しており、生産施設で太陽光発電を活用している点をアピールした。菓子、乳製品メーカーのタゼ・アイン・ヨウルは中国やアラブ首長国連邦(UAE)にアイスクリーム、ロシアやアフガニスタンなどにビスケットを輸出している例を紹介し、国際規格を十分に満たしていると紹介した。

物流企業ドウレバプ・ウラグ・メルケズィは中央アジアの物流環境について、カスピ海横断国際輸送ルートの活用が広がっていると述べた。自社が国内を代表する物流企業との自負を示し、「日本で合弁会社設立を検討したい」と述べた。ターキッシュ エアラインズの正規代理店の観光会社エシレトリはユネスコ世界遺産として登録されている同国内の観光資産を紹介した。

日本側からは3社が登壇した。増井(大阪市中央区)はサステナブルな生産方法を採用したウズベキスタン産綿花を原料とする製品をアピールした。ファミコム(東京都新宿区)はロシアやカザフスタン、キルギスなどとの間で、人材交流や現地視察をコーディネイトするサービスについて、住友倉庫(大阪市北区)は提携するトルコ企業を活用したトルクメニスタンや中央アジア向け輸送に関する取り組みを紹介した。

写真 フォーラムで庄秀輝ジェトロ大阪本部長が歓迎のあいさつ(ジェトロ撮影)

フォーラムで庄秀輝ジェトロ大阪本部長が歓迎のあいさつ(ジェトロ撮影)

(鶴見敦子)

(トルクメニスタン、日本)

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