インドネシア国営プルタミナ、廃食用油由来のSAFを初出荷
(インドネシア)
ジャカルタ発
2025年08月15日
インドネシア国営エネルギー企業プルタミナの製油部門のキラン・プルタミナ・インターナショナル(KPI)は8月12日、中部ジャワ州チラチャップ製油所から、廃食用油を原料の一部に用いた持続可能な航空燃料(SAF)を初出荷した。初出荷分は約3万2,000リットルで、プルタミナ傘下の航空会社ペリタ航空が8月中旬に予定するジャカルタ~デンパサール間の商業便で試験運用する予定だ。同国内で商業旅客便でのSAF試験運用は初めてとなる。KPIは今後、約170万リットルを首都圏のスカルノ・ハッタ国際空港に輸送する計画も明らかにした(8月12日付KPIプレスリリース)。
同製油所のSAF生産能力は現時点で1日約120万リットル、使用燃料中の廃食用油由来成分の混合比率は約2.5~3%とされる。原料となる廃食用油はガソリンスタンドなどを通じて一般から回収する仕組みを構築しており、1日当たり約4万リットルの廃油を使用してSAFを共同精製できる(「アンタラ」8月12日)。同社のSAFは国際的なジェット燃料規格(ASTM D1655、Def Stan 91-091)を満たすインドネシア初のSAF製品だ。また、ISCC(国際持続可能性・炭素認証)の基準に基づく航空燃料向け持続可能性証明(CORSIA)も取得済みだ。
プルタミナは今後、リアウ州ドゥマイや西ジャワ州バロンガンなど他の製油所でもSAFの生産を開始し、同国をSAFの地域ハブとする構想を示した。KPI社長のタウフィク・アディチャワルマン氏によると、このプロジェクトでは、SAFの使用により、従来の化石由来燃料と比べ、最大84%の二酸化炭素(CO2)排出削減効果が見込めるという。
(八木沼洋文)
(インドネシア)
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