サウジアラビアでビデオゲーム機の輸入が増加、過去2年間で急成長
(サウジアラビア)
リヤド発
2025年08月22日
サウジアラビアのビデオゲーム産業は、過去2年間で著しい成長を遂げている。ザカート・税・税関庁(ZATCA)は8月13日、ビデオゲーム機の輸入台数が2024年と2025年の合計で240万台を超える見込みと発表した。
サウジアラビアの主要紙「サウジ・ガゼット」(8月20日付)によると、2024年には170万台以上が輸入され、2025年8月時点では68万4,489台が輸入された。2024年の輸入元上位5カ国・地域は中国、日本、米国、香港、ベトナムで、2025年は中国、米国、日本、ベトナム、英国が上位を占める。
通信・宇宙技術委員会(CST)が発行した「サウジインターネットレポート2024」によると、最も利用されているゲームプラットフォームは、スマートデバイス24.2%、プレイステーション23.8%、Xbox2.8%、ニンテンドースイッチ0.9%、Steam0.8%だった。スマートデバイスの利用率は男性21.0%、女性28.5%で、プレイステーションは男性30.2%、女性15.1%となっている。年齢層別で10~19歳はプレイステーション利用率が54.8%と最も高く、それ以外の世代ではスマートデバイスが主流だった。
国家改革戦略「ビジョン2030」では、ゲームとeスポーツ産業を重点分野と位置づけ、世界的なハブとなることを目指している。その一環として、首都リヤドでは2025年7月7日から8月24日まで「eスポーツワールドカップ」を開催。100カ国以上から2,000人を超える選手が参加、賞金総額はeスポーツ史上最高となる7,000万ドル以上に達するなど、サウジアラビアはグローバルなゲーム、eスポーツにおける地位の確立を進めている。
(林憲忠)
(サウジアラビア)
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