ジェトロ、カリフォルニアレストランショー2025で日本産牛肉と水産物PR
(米国)
ロサンゼルス発
2025年08月20日
米国カリフォルニア州のアナハイム・コンベンションセンターで8月3~5日、カリフォルニアレストランショー(California Restaurant Show)2025が開催された。前年まではロサンゼルス市内で開催されていたが、2025年から会場を変更した。主催者発表では、約200社・団体が出展し、約5,000人のレストランやホテルなどの食品関係企業が来場した。
ジェトロでは今回、トランプ米政権による関税措置を受け、米国向けに輸出割合が大きい日本産牛肉と水産物のPR、新規商流開拓を図るため、ジャパンパビリオンを設置した。
設置したジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)
同パビリオンには、現地系大手ホテルチェーンやレストラングループ、大型エンターテインメント施設のレストラン関係者が相次いで訪れ、積極的な商談が行われた。このうち、大手ホテルチェーンのレストラン関係者からは、「日本産ホタテは品質が高く、実際に試食して購入を決めた。米国での不漁もあり、日本産の取り扱いを増やしたい。日本に対する関税措置も気になるところだが、日本産水産物は差別化ができると思う」と話していた。
出展した現地輸入商社からは、「当社ではこれまで、日本産牛肉のみを扱ってきたが、関税措置の実施により、売れ行きの変化がみられる場合、商品ポートフォリオの変更を検討する必要があるかもしれない。今回、いい商談の話もあったため、1つずつフォローアップして、新規商流構築につなげたい」と話していた。
日本産牛肉をPRする出展企業関係者(左、ジェトロ撮影)
このイベントには全国醤油工業協同組合連合会、全国味噌工業協同組合連合会の2団体も出展した。両団体はカリフォルニアレストランショーを新たな販路開拓につなげる有望な見本市と捉え、それぞれ8~9社の会員企業が商品をPRした。また、ジェトロは両団体と連携して広報ブースを出展し、全国醤油工業協同組合連合会の商品やパンフレットを預かってブース内で商品をPRした。
全国醤油工業協同組合連合会のしょうゆ商品をPRするジェトロ(ジェトロ撮影)
米国農林水産物・食品輸出支援プラットフォームでは、トランプ米政権による関税措置を引き続き注視するとともに、現地日系食品企業の米国展開を支援し、米国での日本食普及を図っていく。また、品目団体との連携をさらに強化し、品目団体の米国市場での販路拡大をサポートしていく。
(木村恒太)
(米国)
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