ペスタロッチ・テクノロジー、フィリピン大学で日本式体力テストのワークショップ開催

(フィリピン、日本)

マニラ発

2025年08月01日

日本式体力テストの集計分析のデジタル化を手掛ける日系スタートアップ企業ペスタロッチ・テクノロジー(Pestalozzi Technology、本社:東京都新宿区)は710日、フィリピン大学ディリマン校で、日本式体力テストを体験できる無料ワークショップを開催した。フィリピンの教員や学生を対象に、日本式体力テストの紹介と体験、同社が運営する集計システム「ALPHA」のデモ利用などを実施し、111人が参加した。

写真 反復横跳びの様子(ジェトロ撮影)

反復横跳びの様子(ジェトロ撮影)

同社によると、今回のワークショップは日本の体力テストの仕組み普及と、ALPHAの活用を通じた教員の業務負担軽減、子供たちの運動能力の向上を目的とし、海外展開施策の一環としてフィリピンで開催した。体力テストの体験に加え、東京学芸大学の鈴木直樹准教授による「日本における体力テストの概要」に関する基調講演や、フィリピンの体育教育に携わる教授や教員によるパネルディスカッションも行われた。

ALPHAでは、各種目の手本となる動画の配信や、結果の即時フィードバック、テスト結果に基づくトレーニング提案の機能が利用できる。同社は日本での体力テストのノウハウ(注)と、国内約4,200校、160万人への導入実績を活用し、海外展開を推進している。

同社は今回の取り組みについて、「初めての取り組みだったが、想定以上の参加者からは、日本の体力テストや教育への強い興味を感じた。最後の種目のシャトルランでは、日本と同様に皆で応援して盛り上がる様子が見られるなど、万国共通の現象が起きているのを肌で感じることができた。今回を通じて、日本とフィリピンの教育や健康づくりの可能性を強く感じた。」とコメントした。今後は私立のアテネオ・デ・マニラ小学校でも実証実験を予定している。

写真 シャトルランの様子(ジェトロ撮影)

シャトルランの様子(ジェトロ撮影)

(注)日本では1964年から体力テストが実施されており、対象年齢やテスト項目は全国で統一されている。一方、フィリピンでは教育省令第34号(2019年改定)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)などによって、公立や私立を問わずに全ての学校で体力テストの実施が義務付けられているものの、学校により種目や実施状況は異なる。

(西岡絵里奈)

(フィリピン、日本)

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