万博でのイベント見据え、東京と大阪でCVCカンファレンス開催
(日本、世界)
大阪本部イノベーション課
2025年08月26日
ジェトロは7月29日と31日に、世界を代表するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を招聘(しょうへい)し、「グローバルCVCカンファレンス」を、大阪府と大阪産業局、東京コンソーシアム、米国カウンターパート・ベンチャーズとともに、東京、大阪でそれぞれ開催した。カンファレンスでは、海外CVCによる自社の活動やテックトレンド、スタートアップ投資動向やオープンイノベーションに関するセッションのほか、国内スタートアップによるピッチや国内CVCの紹介も行った。
このイベントは9月17~18日に2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)会場内で開催を予定している「Global Startup EXPO 2025(GSE2025)」(注)のプロモーションイベントとして実施した。国内外のエコシステム関係者352人(東京と大阪合計)が参加した。
参加した主な海外CVCは次のとおり(いずれも米国拠点が参加)。
- ウォルト・ディズニー
- メルセデス・ベンツ
- バイエル
- ペプシコ
大阪でのグローバルCVCカンファレンス(ジェトロ撮影)
登壇した海外CVCからは、スタートアップへの投資が自社の技術ポートフォリオの革新につながり、ブランド価値の向上やイノベーション戦略の強化にも寄与するとの発言があった。注目分野としては、「脱炭素」「持続可能なエネルギー、農業、ライフスタイル」「ヘルスケア」「デジタルエンターテインメント」などが挙げられた。さらに、CVCとして、投資先のスタートアップのプレゼンス拡大に資するような技術的・戦略的な貢献を目指しており、自社が持つ専門知識やネットワークを活用できる企業に対し、積極的に投資や協業連携を行っていくことを強調した。
国内スタートアップによるピッチセッションでは、「ディープテック/ロボティクス」「クリーンテック/クライメートテック」などの分野で8社が登壇したほか、国内CVCによるプレゼンも行われた。
東京での海外CVCセッション(ジェトロ撮影)
大阪でのGSEプロモーション(ジェトロ撮影)
今回のカンファレンスに合わせ、海外CVCは関西経済連合会の協力の下、開催中の大阪・関西万博で日本企業が技術展示を行うパビリオンを訪問し、電気事業連合会や関西経済連合会、関西広域連合、NTTから取り組みの紹介を受けた。
大阪・関西万博も訪問(ジェトロ撮影)
(注)ディープテック領域を中心とした国内外のスタートアップや起業家、トップ投資家などを招聘する経済産業省、近畿経済産業局、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、ジェトロ主催のグローバルイベント。詳細はジェトロのウェブサイト参照。
(宮尾憲治)
(日本、世界)
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