第2回eスポーツ・ワールドカップ閉幕、2026年末に国別対抗大会を開催へ
(サウジアラビア)
リヤド発
2025年08月27日
サウジアラビアの首都リヤドで7月7日から約7週間にわたり行われていた第2回「eスポーツ・ワールドカップ」が8月24日に閉幕した。8月22日付サウジアラビア国営通信社(SPA)
によると、この大会は、前回大会(2024年7月3日~8月25日)(2024年9月2日記事参照)を超えたeスポーツ史上最大規模のイベントで、賞金総額は約7,000万ドルに上り、200のチームから2,000人の選手が参加したという。
全25の競技を通して総合得点で競うチーム優勝には、2年連続でサウジアラビアのTEAM FALCONSが輝いた。同チームは総合ポイント4,900点を獲得し優勝、次いでオランダのTEAM LIUIDが4,200点で2位、フランスのTEAM VITALITYが3,950点で3位だった。日本チームでは唯一、DetonatioN FocusMeが14位に入賞した。なお、FATAL FURY(注)部門では、同チーム所属でさまざまなタイトルで実績を残す強豪格闘ゲーマー GO1選手が優勝している。会場のブルバード・リヤド・シティには、会期中300万人以上が来場した。同時に世界中で7億5,000万人超の視聴者がデジタルプラットフォームを通じて競技を視聴し、総視聴時間は3億5,000万時間を超えた。
大会閉幕にあわせ、2025年も大規模カンファレンスイベント「THE NEW GLOBAL SPORT CONFERENCE(NGSC2025)」が8月24日から2日間開催された。今回は「次世代ゲーム(The Next Game)」をテーマに、投資やテクノロジー、観光、知的財産、人材育成に焦点を当て、各業界の有識者による議論が行われた。会期中、サウジアラビアeスポーツ連盟のファイサル・ビン・バンダル・ビン・スルタン会長が基調講演を行い、「サウジアラビアはeスポーツの統合型エコシステムを急速に構築しており、複数の分野で有望な機会を開拓している。eスポーツが観光と文化を支える重要な経済的原動力となっている」とコメントした。
カンファレンスの初日には、eスポーツのナショナルチームに特化した初の国際大会となる、「eスポーツ・ネーションズ・カップ」の開催が発表された。2026年末に開催予定で、賞金総額は7,000万ドルとなる見通しだ。
(注)日本のゲームメーカーSNKが展開する対戦格闘ゲーム。日本語タイトルは餓狼伝説。
(井村文哉)
(サウジアラビア)
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