ジェトロ、経団連とコンテンツの海外展開に向けたシンポジウムを開催
(日本)
デジタルマーケティング部コンテンツ課
2025年08月15日
ジェトロおよび日本経済団体連合会(経団連)は7月29日、東京の経団連会館で「コンテンツ産業の更なる海外展開に向けて」と題したシンポジウムを開催した。本シンポジウムは、官民によるコンテンツの海外展開支援の意義を発信すると同時に、参加者間のネットワーキングを醸成することを目的に開催され、コンテンツ業界の関係者約140人が参加した。
シンポジウムの冒頭では、経団連のクリエイティブエコノミー委員会(注1)委員長・エンターテインメント・コンテンツ産業部会長を務めるソニー・ミュージックエンタテインメントの村松俊亮代表取締役社長・グループCEO(最高経営責任者)が、近年の官民におけるコンテンツ産業振興の変革を紹介し、その中でもジェトロの同取り組みへの期待を述べた。経済産業省の南亮商務・サービス審議官兼商務・サービスグループ長からは、今後の日本の基幹産業としてのコンテンツ産業への期待とあらためて官民が連携して産業振興に取り組むことの意義が唱えられた。
基調講演では、Re entertainmentの中山淳雄代表が、海外展開における外資系企業参入による日本企業の利益損失を課題視するとともに、日本へのロイヤルティー還元率を上げるための海外での内資系プレイヤー増加の必要性を強調した。
ジェトロは海外拠点での取り組みを紹介
シンポジウムの後半では、ジェトロの「コンテンツ海外展開支援拠点」(注2)の担当者が各拠点のコンテンツ市場の概要とジェトロの取り組みを紹介し、コンテンツ産業・市場に関心を寄せる日本企業の海外展開の相談窓口としての活用を呼びかけた。
続くパネルセッションでは、クリエイティブエコノミー委員会から桃井信彦氏(バンダイナムコホールディングス副社長)と村田知樹氏(ソニー・ミュージックエンタテインメント海外事業推進グループ副本部長)および、ジェトロから3人の職員が登壇し、コンテンツ産業の新たな海外展開について議論した。桃井氏と村田氏は、これまでの新マーケット進出の際の相談窓口としてのジェトロ活用例の紹介や、官の取り組みとして海賊版対策への期待を述べた。また、コンテンツ産業の国際ビジネスにおいて、現地のライセンシーなどとのライセンス契約を通じて、ロイヤルティー収入の最大化を図る視点が重要であるとの認識が共有された。また、こうした収益構造の強化に向けては、多層・複合的なビジネスモデルの構築が不可欠であることが議論された。
ジェトロ担当者による「コンテンツ海外展開支援拠点」の紹介(ジェトロ撮影)
シンポジウム後のネットワーキングの様子(ジェトロ撮影)
ジェトロは今後も、コンテンツの海外展開支援を通じて、日本のコンテンツ産業の振興に注力していく。
(注1)アニメ、ゲーム、マンガ、映画(実写)・ドラマ、音楽を基幹とするエンターテインメント・コンテンツ産業の振興を図るための委員会。
(注2)ジェトロが、コンテンツ支援を重点的に行うために設置した海外拠点。2025年7月から、7拠点(ロサンゼルス、バンコク、ニューデリー、サンパウロ、パリ、上海、ソウル)に拡充された。
(神谷龍之介)
(日本)
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