第2四半期の経済成長は依然として停滞
(ハンガリー)
ブダペスト発
2025年08月01日
ハンガリー中央統計局(KSH)が7月30日に発表した速報値(プレスリリース)によると、2025年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率(季節調整済み)は前年同期比0.2%、前期比0.4%となった。同年上半期全体の経済成長はほぼ停滞し、季節調整済みデータによると、前年同期比で0.1%のマイナス成長となった。過去2年半の四半期ごとの推移からも明確な成長の兆しはうかがえない。KSHの説明によると、成長に貢献したのは主にサービス業、特に情報通信部門で、工業と農業は経済パフォーマンスの鈍化要因となった。詳細なデータは9月2日にKSHが公表する予定だ。
今回の結果は、数日前に国家経済省の専門家が執筆した分析記事で述べていた内容と一致している(2025年7月29日記事参照)。この記事の公開後に、ハンガリー政府は2025年GDP成長率見通しを3月時点の2.5%から1.0%に下方修正したことを発表した(ハンガリー語)。発表の中では、政府の経済政策目標は変更せず、最大の経済成長を達成するための6つの柱は、中小企業の育成、150の工場建設、減税の継続、物価上昇との闘い、住宅建設の支援、賃金の引き上げだと強調している。7月29日に開催されたナジ・マールトン国家経済相の記者会見で、政府は新たな住宅建設支援や減税措置、中小企業支援プログラムの拡大などを計画しており、その詳細は9月に発表する予定だと述べた。政府は2026年の経済成長について、3.1%のプラス成長を予測している。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー)
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