クーパンの第2四半期の業績、EC事業の収益改善と海外事業拡大で好調
(韓国)
ソウル発
2025年08月12日
韓国のEC大手クーパン(Coupang、米ニューヨーク証券取引所上場)は8月6日、2025年第2四半期(4~6月)決算を発表した。それによると、売上高は85億ドルと、前年同期を19%上回った。営業利益は1億4,900万ドルを記録し、前年同期の営業損失2,430万ドルから黒字に転換した。主力事業のEC(電子商取引)部門の収益力が高まったことで営業利益が改善し、純利益と1株当たり利益(EPS)も大幅に上昇した。
今回の好業績の背景として、アジア市場を中心とした戦略的投資とオペレーションの強化が挙げられる。台湾ではフルフィルメントセンター(注1)の拡大とともに、有料会員制度「WOWメンバーシップ」を導入し、優先配送や無料返品などの特典を通じて顧客ロイヤルティーの向上を図った。また、出店セラー向けの支援プログラム「Rocket Growth」の定着も、プラットフォーム全体の活性化と収益構造の改善に貢献している。韓国の主要経済紙「毎日経済」(8月6日付)は、これらの戦略が今期の業績を牽引した要因だろうと記した。一方、日本では、フードデリバリーサービス「RocketNow」を一部地域で試験的に導入し(注2)、日本市場での実績を基にグローバル展開を模索している。「韓国経済」(6月8日付)は、日本や台湾でのサービス拡大により、クーパンがグローバル市場で注目を集めていると述べた。
クーパンは、人工知能(AI)クラウド事業「Coupang Intelligent Cloud(CIC)」の拡大や、米「フォーチュン」誌の「フォーチュン・グローバル500(Fortune Global 500)」へのランクイン(142位)などにより、グローバル企業としての技術力と存在感を示している。
クーパンは今後も物流やIT、新規事業の最適化を通じて、アジア、北米市場で持続的な成長を目指していく方針だ。
(注1)ECサイトなどで注文された商品の保管、梱包(こんぽう)、発送などの物流業務を代行する施設のこと。
(注2)2025年1月14日に東京都港区で試験運営を開始した。現在は都内全域にまで拡大し、神奈川県や埼玉県、千葉県などへの拡大も準備している。
(橋爪直輝、金河吝)
(韓国)
ビジネス短信 23e252d3f5dd736e