日本産養殖真鯛と日本産サーモンのおろし方・料理の公開講座を開催
(タイ)
バンコク発
2025年08月15日
「タイ農林水産物・食品輸出支援プラットフォーム」(ジェトロ・バンコク事務所、在タイ日本大使館)は2025年7月30~31日、ザ・フードスクール・バンコク(TFS)(2022年10月5日記事参照)と連携し、2024年度に実施した「「非ロイン系」日本産和牛のカッティング講座とレシピ開発講座」に続いて、「日本産食品の公開教育プログラム」の第1回として、日本産真鯛(まだい)と日本産サーモンの下処理、保管方法、調理方法などに関する講座「Extension Educational Program for Japanese Farmed Fish in Bangkok」を実施した。
本講座では、日本産水産物の下処理などの取り扱いについて解説・実演するため、一般社団法人日本養殖魚類輸出推進協会の推薦により、井上幸司講師を日本から招聘(しょうへい)した。
本講座はTFSにおいて対面で実施するとともに、リアルタイムでオンラインでも配信した。タイ地方部を含めたレストラン関係者、小売店などからも関心が高く、2日間で延べ100人を超える参加があった。講座終了後、井上講師から対面で受講した生徒14人に修了証が授与された。
また、講座開催にあたって、日本養殖魚類輸出推進協会の小林良廣理事・事務局長より、「持続性」「多様性」「伝統と革新」の3つの観点から日本の養殖業の特徴について説明があり、「日本の養殖魚の魅力を海外に向けて発信し、一般の消費者の方々に広く日本の養殖魚の良さを知っていただきたい」と語った。
TFS教務部長のティップヌット・プンスントーン博士からは「日本の水産物に込められた伝統や自然への敬意をあらためて感じる機会となった。学生たちにとっても、教科書では得られない学びと感動に満ちた体験だっただろう」との発言があった。
ジェトロ・バンコク事務所の森下卓哉次長は「今回の講座を通じて、日本産真鯛と日本産サーモンの良さが存分に引き出された。真鯛における新たな需要を創出できたのではないか。本講座への参加を通じ、さらに日本産水産物の良さを広げてほしい」と述べ、タイ市場における今後の日本産養殖魚のポテンシャルへの期待を示した。
日本産真鯛と日本産サーモンのおろし方講座
30日の日本産ブランドおろし方講座では、井上講師により、日本産真鯛および日本産サーモン3種(ギンザケ・サーモントラウト・キングサーモンとニジマスの掛け合わせ)の特徴・魅力、部位の特性、品質・衛生管理を解説し、それぞれの特徴を生かしたおろし方を講義・実演した。
おろし方講座(左は井上講師、右は受講者)(ジェトロ撮影)
日本産真鯛と日本産サーモンの料理講座
7月31日は、前日に行われたおろし方講座で3枚おろしにした真鯛およびサーモン3種を用い、日本料理(吉田和弘シェフ)、タイ料理(ピヤパネー・チョムンガム シェフ)およびイタリア料理(マルタ・コンフェンテ シェフ)の各シェフから、魚種に適したメニューが提案され、各生徒による調理実習を行った。
(左)日本料理実習(中央:吉田シェフ)、(右)タイ料理実習(中央:ピヤパネーシェフ)(ともにジェトロ撮影)
(左)イタリア料理実習(右から2番目:コンフェンテシェフ)、(右)オープニングセレモニー(左から:井上講師、プンスントーン教務部長、森下次長、小林理事・事務局長)(ともにジェトロ撮影)
(忠田𠮷弘、須田善也)
(タイ)
ビジネス短信 22b0ff83048964f4