TOTO、米ジョージア州に2億2,400万ドル投じた最新鋭工場を開設

(米国、日本)

アトランタ発

2025年08月26日

衛生陶器大手TOTO(本社:北九州市小倉北区)は8月22日、総額2億2,400万ドルを投じた新工場を米国ジョージア州モロー市に開設外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

新工場開設により、北米市場での高級ワンピース型便器(注)の供給能力を年間30万台分増強し、同社が米州に保有するジョージア州の2拠点とメキシコの1拠点での生産能力は、合計で年間100万台規模に達する。従来、ワンピース型便器は同社のアジアの工場からの調達割合が高く、輸送に時間がかかっていたものの、新工場稼働により米州内での生産数が増え、適切な納期で納入できる体制が整う。

新工場の延床面積は36万3,393平方フィート(約3万3,800平方メートル)を超え、420人の雇用を維持しつつ、ロボットによる自動化や高圧鋳造技術、自動搬送車(AGV)などを導入し、2025年秋の稼働開始を予定する。特にTOTOグループ初の導入となる「タンク・ボンディング・ロボット」は、ワンピース型トイレのタンクをボウルに正確に位置合わせして接着する機能を備えており、品質と生産性の向上が期待される。また、現在の窯炉と比べてエネルギー効率が高く、二酸化炭素(CO2)排出量が約23%削減される、デジタル温度制御の新窯炉を2027年に導入する予定だ。

TOTO USAの企業戦略、Eコマース、小売り部門のビル・ストレンジ社長は、雇用を維持しつつ、既存従業員の平均給与水準の向上を目指すとし、従業員が最先端技術を活用して働くための新しいスキル習得の機会を提供すると述べた(「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」電子版8月22日)。

(注)便器とタンクが一体となった形状の腰掛け便器。

(檀野浩規)

(米国、日本)

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