タミル・ナドゥ州が知財会議を開催、スタートアップなどの創出技術の商業化支援

(インド、日本)

チェンナイ発

2025年08月05日

インド南部のタミル・ナドゥ(TN)州政府は7月30日、州都チェンナイ市で、第1回知的財産会議(INOVATE IN TN IP CONCLAVE)を開催した。会議は「TN州をインドのイノベーションハブの首都とする」をテーマに開催され、開会式にはIT分野を所管するパラニベル・ティアガ・ラジャン州情報技術・デジタルサービス相に加えて、ウダヤニディ・スターリン州副首相も出席し、今後、TN州政府として知的財産分野に重点的に取り組むことを示す会議となった。

あいさつに立ったスターリン州副首相は「TN州政府として、知的財産の創出だけでなく、保護、拡大、商業化に一層の力を入れる」と述べ、TN州の知財分野の支援を強力に進める方針を示した。また、ラジャン氏は「今回初めて、イノベーター、研究機関、投資家、産業界が一堂に会す機会を作った。知財の創造から商業化に向けた取り組みを円滑にするとともに、今後、ナレッジ経済の形成、強化に向けて取り組みたい」とIT知財の産業化およびイノベーション創出に向けた政策を一層強化する方針を表明した。

会議では、TN州でスタートアップ企業を支援するタミル・ナドゥ・テクノロジー・ハブ(iTNT)が国立研究開発公社(NRDC)や有力財閥マヒンドラ&マヒンドラ、ドイツの自動車部品大手ボッシュなどと計6件の覚書を締結した(添付資料表1参照)。これら6社・団体は、各社が保有する設備を提供するとともにスタートアップなどの技術の商業化、共同研究などの分野で協力する。また、iTNTの技術移転促進センター(Tamil Nadu Technology Transfer Facilitation Centre)は、TN州内スタートアップなどの知財権保護のため、4つの法律事務所(添付資料表2参照)と基本合意書(LoI)を締結した。特許、商標、デザインなどの知財権の保護に協力するほか、大学などにおける知財教育(知財に関する講義)や助言、知財関係の法律相談に対応する。

本会議では、iTNT基金からのスタートアップなど5社に対する資金(Seed Fund)の提供が発表された。また、大学などで開発された4件の技術について、iTNT技術移転促進センターの支援により、研究機関から企業へ技術移転されることが発表された(添付資料表3参照)。

写真 スターリン州副首相(右から5人目)などが出席した開会式の様子(ジェトロ撮影)

スターリン州副首相(右から5人目)などが出席した開会式の様子(ジェトロ撮影)

(白石薫)

(インド、日本)

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