CSTがデジタルと宇宙の持続可能性に関する報告書を発表

(サウジアラビア)

リヤド発

2025年08月22日

サウジアラビアの通信・宇宙技術委員会(CST)は8月15日、情報通信技術省、国際電気通信連合(ITU)と連携し、サウジアラビアのデジタル持続可能性に関する主要な取り組みについて「デジタル・宇宙持続可能性報告書第4版PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。

本報告書では、デジタル・宇宙技術が持続可能な開発目標(SDGs)の推進に果たす役割として次の取り組みを強調している。

  • 普遍的アクセスの促進
  • 循環型経済の育成
  • エネルギー効率の向上
  • 気候変動の監視支援
  • 環境課題への効果的な対応の実施

ほかに、サウジアラビアがデジタル持続可能性の分野で主導的な役割を果たしている取り組みにも焦点を当て、環境・経済・社会の各側面における16の成功事例などを紹介している。

また同報告書は、CSTが「CIRCLESフレームワーク(注1)」の目標に基づき達成した主な成果を次のように紹介している。

  • デジタル・ウェルビーイング指数(注2)とグローバルな協業への招待
  • 第2回Connecting the World from the Skiesフォーラムの開催
  • ICT(情報通信技術)分野の3社をサステナビリティ・チャンピオンとして選出
  • サウジアラビアエネルギー効率センターが発行するエネルギーパフォーマンスで最高ランクの評価を獲得したこと。

さらに、同報告書は、25以上の官民組織によるデジタル持続可能性への貢献を記録し、次の多様なイノベーションを紹介している。

  • AI(人工知能)を活用したロボティクス
  • 予測モデリング
  • 環境に優しい素材
  • 宇宙技術
  • 衛星応用

そのほか、デジタルと宇宙分野の未来における持続可能性の促進を目的とした先見的な動向についても取り上げている。

(注1)CSTが策定した持続可能性を推進するために構成されたフレームワーク。次の7項目より構成されている。

  1. 最先端技術とインフラストラクチャー
  2. イノベーション
  3. 排出量の削減
  4. 循環型経済
  5. デジタル化における飛躍
  6. 平等と包括性
  7. 基準と戦略的指針

(注2)デジタルデバイスやテクノロジーを健康的に使用し、心身ともに健康な状態(ウェルビーイング)であること。

(林憲忠)

(サウジアラビア)

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