ジェトロ、インドネシアのスラバヤ工科大学を紹介するウェビナー開催
(インドネシア)
知的資産部高度外国人材課
2025年08月27日
ジェトロは8月8日、インドネシアのジャワ島東部スラバヤ市に位置するスラバヤ工科大学(ITS)を紹介するウェビナーを開催した。メーカーや情報処理サービスをはじめとしたIT企業など、96人の日本企業関係者が参加した。同ウェビナーは、日本企業と海外の有力大学との接点を創出し、海外の高度人材の獲得や協業の可能性を広げることを目的とした事業「JETRO Overseas University Connect」の一環として開催されたもの。
ウェビナーでは、ITS学生支援部門長のヌル・シャフロニ氏から大学の紹介が行われ、英国の大学評価機関であるクアクアレリ・シモンズ(QS)が発表した最新の大学ランキングで、ITSは国内6位だったと紹介された。また、民間企業との連携による電動バイクの開発、人工知能(AI)を活用したロボットの研究開発などを通じて、インドネシアの技術革新および地域課題の解決にも貢献しているという。さらに同氏は、日本留学経験のある教員も多く在籍しており、日本語教育や日本文化理解にも力を入れていると説明した。
スラバヤ工科大学の紹介(ジェトロ撮影)
ITSのアグス・ムハマド・ハッタ副学長は、「卒業生の中には日本企業や日系企業で活躍する人材も多く、今後も日本との連携を強化していきたい」と話した。
ITSの学生支援局企業・キャリア支援副部門長のイダ・ジャティ氏からは、ITS主催のジョブフェア「Bursa Karir ITS」について案内があった。ジョブフェアは2025年9月17日から18日にかけて開催予定で、卒業を控えた学生や新卒者を含む卒業生などが対象だ。同氏は、前回のジョブフェアには日系企業を含む41社が参加し、来場者数は3,000人を超えるなど、継続的に高い注目を集めていると述べた。ジョブフェアの詳細については、ITS事務局(careersinfo@its.ac.id)まで問い合わせが可能だ。
ジェトロ・ジャカルタ事務所の高田尚次長は、「インドネシアでは、若年層の失業率の高さが大きな課題となっており、昨年10月に発足したプラボウォ政権下においても、質の高い雇用機会の拡大や人材育成が優先度の高い政策課題として位置づけられている。足元では日系企業から人材関連の問い合わせが急増しており、こうしたニーズに応えるためにも、ジェトロとしてもインドネシア国内の大学との連携をさらに強化していきたい」と述べた。
ウェビナー参加企業からは、「ITS担当者と、具体的にコミュニケーションをとっていきたい」といった声や、「海外大学からの人材獲得を少しずつ始めたいと考えている」など、インドネシアの大学や人材に対する期待の声が寄せられた。
(濱田壮大)
(インドネシア)
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