上半期のASEAN主要6カ国の訪日外客数、前年同期比15.8%増

(ASEAN、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)

調査部アジア大洋州課

2025年07月24日

日本政府観光局(JNTO)は7月16日、2025年1~6月(上半期)の訪日外客数(訪日客、注1)の統計を発表した(添付資料表参照、注2)。ASEAN主要6カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の合計は249万8,200人(前年同期比15.8%増)に上り、世界からの訪日客数合計(2,151万8,100人)の11.6%を占めた。

国別にみると、タイが68万500人(前年同期:61万8,310人)と最も多かった。続いて、フィリピン44万8,100人(同40万1,767人)、ベトナム36万4,500人(同33万1,898人)、シンガポール34万5,200人(同30万27人)、インドネシア33万6,000人(同26万3,822人)、マレーシア32万3,900人(同24万1,797人)だった。全ての国で前年同期の数値よりも上回り、順位には変動なかった。

前年同期比(伸び率)でみると、マレーシアが34.0%増と最も伸びた。続いて、インドネシア27.4%増、シンガポール15.1%増、フィリピン11.5%増、タイ10.1%増、ベトナム9.8%増と、それぞれ増加した。JNTOによると、マレーシアは現地通貨リンギットの高騰などが影響し、訪日外客数の伸びにつながったとみられている。

新型コロナウイルス禍前の2019年の同期と比較すると、ASEAN主要6カ国の合計で31.5%増加した。国別では、シンガポール(61.2%増)、インドネシア(55.6%増)、フィリピン(51.8%増)などが大幅に上回る結果となった。一方、タイは0.5%減で、依然として新型コロナ禍前まで回復していない。

(注1)この統計で「訪日外客」とは、外国人正規入国者のうち、観光やビジネス、駐在、留学などの目的で訪日した入国外国人旅行者のことで、永住や乗員などの外国人は除く。

(注2)2024年の数値は暫定値、2025年の数値は推計値(概数)。

(西村公伽)

(ASEAN、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)

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