メキシコのオンラインセール「HOT SALE」、売上高が前年比23.7%の成長

(メキシコ)

メキシコ発

2025年07月11日

メキシコオンライン販売協会(AMVO、注1)は、5月26日~6月3日に開催されたオンラインセール「ホット・セール(HOT SALE)」の結果について、7月8日のプレスリリースで発表した。同セールは、オンライン販売に特化した割引やプロモーションを通じて、メキシコにおけるデジタル消費の促進を目的に、AMVOが主催する大規模キャンペーン。

12回目の開催となった2025年は680社以上が参加し、期間中の総売上高は427億2,500万ペソ(約3,358億1,850万円、1ペソ=約7.86円)に達し、前年比で23.7%増加した。小売部門が総売上高の87%を占め、残りの13%は旅行およびBtoCサービス部門だった。1,920万件の注文で3,880万点の商品が購入され、メキシコのインターネットユーザーの43%が少なくとも1つの商品を購入したと推定されている。購入者アンケートに基づく売上高上位5品目とその回答割合は次のとおり。

  • ファッション(衣類、靴、アクセサリー、眼鏡、帽子など):28%
  • 美容・パーソナルケア(クリーム、せっけん、日焼け止め、化粧品など):20%
  • コンピュータ・タブレット・スマートフォン:18%
  • 小型家電製品(コーヒーメーカー、トースター、ミキサー、フライヤーなど):17%
  • オーディオ・テレビ・ビデオ機器(スピーカー、ディスプレーなど):16%

AMVOが発行した2025年版オンライン販売調査レポート(Estudio de Venta Online 2025)によると、2024年のメキシコにおけるオンライン小売市場の売上高は前年比20%増の7,897億ペソに達し、6年連続で2桁成長を遂げている。特に、毎年5月下旬~6月上旬に開催される「ホット・セール」、11月中下旬に開催される「ブエン・フィン(Buen Fin、注2)」や「ブラックフライデー(Black Friday)」などの大型セールが、メキシコの消費者の購買意欲を高め、オンライン販売の成長を牽引している。

(注1)メキシコにおける電子商取引(EC)とデジタル経済の発展を支援・促進することを目的とした非営利の民間団体。2014年に設立され、メキシコ国内外のさまざまな企業、550社以上から構成されている。

(注2)メキシコ革命記念日(11月20日)前後の週末で開催される、オンラインおよび実店舗での大型セール。官民連携で実施され、2024年には14回目の開催を迎えた。

(深澤竜太)

(メキシコ)

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