住友商事、エジプトで500MW規模の風力発電所を早期完工
(エジプト、日本)
カイロ発
2025年07月25日
住友商事は6月19日、エジプトのアミュネット陸上風力発電所を5月29日に完工し、商業運転を開始したことを発表した。同発電所は、住友商事がアラブ首長国連邦(UAE)の再生可能エネルギー開発企業アメア・パワーと共同出資して設立したアミュネット・ウインド・パワー・カンパニーを通して建設が行われたもので、当初の契約より2カ月半早い完工を実現した。
6月19日付の住友商事プレスリリースによると、アミュネット陸上風力発電所の発電容量は約500メガワット(MW)で、想定される年間発電量は、エジプト国内の約100万世帯分の年間消費電力に相当する。
エジプト住友商事の西英規社長は「建設中にイスラエルによるガザ侵攻や、フーシ派による紅海上船舶へのテロなど、地政学リスクの虞(おそれ)がある中でも、適切な工期管理と工夫にて建設工事品質を維持しながら、契約納期から約2カ月半前倒しの完工を実現した。この早期完工は、これまで当社が世界中で手掛けた陸上風力事業の建設工事において蓄積した知見と経験を最大限生かし、当社から事業会社と建設現場への人の派遣等、よりハンズオンで密接に各ステークホルダーと連携を図り、工事進捗を密にフォローした成果だ。」と述べた(インタビュー日:7月2日)。
エジプトにおける風力発電事業のポテンシャルについて、西氏は「エジプトは内陸部に砂漠が多く、土地が広大で風況が良いので、陸上風力発電事業を行うのに向いている」と語る。また、エジプトの再エネ事業においては、日本政府による競争力の高いファイナンスにも期待が寄せられているという。今後のエジプトでの事業展開については、引き続き社会インフラ事業に取り組んでいくとの展望を述べた。
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の統計によると、2024年のエジプトにおける再エネ発電容量は7,752MWで、アフリカ全体(6万6,898MW)の約12%を占めており、南アフリカ共和国(1万1,129MW)に次ぐ地域2位の発電規模を誇る。IRENAによると、2024年時点でエジプトの発電容量全体に占める再エネの割合は12.7%であり、政府は再エネ発電比率を引き上げることを目指して、複数の大規模風力発電事業が進行している。
アミュネット風力発電所(アミュネット・ウインド・パワー・カンパニー提供)
(塩川裕子、久保田夏帆)
(エジプト、日本)
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