タイ中銀の次期総裁にウィタイ氏の任命を政府が承認
(タイ)
バンコク発
2025年07月24日
タイ政府は7月22日の閣議で、タイ中央銀行(BOT)の次期総裁に、ウィタイ・ラッタナーコーン氏を任命することを承認した。任期は5年間で、10月1日に就任する予定だ。
ウィタイ氏は現在(本稿執筆時点)、政府貯蓄銀行(GSB)の頭取を務めており、現政権が進める家計債務問題の解決に向けた政策(2024年12月25日記事参照)でも、重要な役割を果たしている(7月22日付「クルンテープ・トラキット」紙)。
英国系コンサルティング会社VEROによると、新総裁の就任により、タイ政府とBOTの関係が改善に向かい(注)、家計債務問題の解決など、財政政策と金融政策がさらに協調的になると予想されている。また、政府の金融ハブ政策に沿って、中銀がフィンテックや規制緩和を推進することも期待されている。
(注)現在の総裁下でBOTは、政府の政策金利や国民へのデジタル通貨配布政策に反対し、政府との対立が報道されてきた。
(ピンラウィー・シリサップ、野田芳美)
(タイ)
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