グジャラート州、労働時間や女性の夜間勤務の制限を緩和

(インド)

アーメダバード発

2025年07月23日

インドのグジャラート(GJ)州政府は、7月1日付の州条例で連邦法「1948年工場法(Factories Act, 1948)」に基づく労働基準を改正し、工場労働者の1日当たりの最大労働時間の延長および女性労働者の夜間勤務を条件付きで認めた。

本改正により、工場労働者の1日当たりの最大労働時間はこれまでの9時間から12時間(休憩時間を含める)に延長された。労働時間の延長には、労働者の書面による同意が必要であり、1週間の勤務日数に応じて定められた時間外労働について、通常賃金の2倍の残業代が支払われる。1週間当たりの最大労働時間は従来どおり48時間に据え置かれ、1週間に48時間勤務した場合、その週の残りの日は有給休暇となる。

また、女性労働者については、書面による同意の下、これまで禁止されていた午後7時から午前6時までの時間帯に工場で勤務することが認められた。これにより、女性労働者の1日および週当たりの労働時間は男性労働者と同じ水準となる。雇用主は、夜間勤務を希望する女性労働者に対し、セクハラの防止、適切な労働環境の確保、工場やその周辺の照明や監視カメラの設置、休憩室の設置、安全な通勤手段の提供などの措置を講じる義務がある。

GJ州はこれらの労働基準の緩和により、同州に新たな投資を呼び込み、州内の経済活動を活性化するとともに、平等な雇用機会の創出を目指している。

(サンチット・オザ、吉田雄)

(インド)

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